重要 高温対策 新製品情報

2018.08.02 Thursday

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    ■「暑いですね〜」は、挨拶ではありません

     

    そういった注意をしなければならないほど、挨拶よりも暑いという言葉が口に出てしまうのが理解できるこの暑さ。けいはんな地域は20日間連続で高温の状態が続いています。36度や37度が数日あっただけで、ほとんどが38度を超えている異常事態。30年に一度の熱波と言われる長期間の暑さは、実に危険な状態です。

     

    高温の状況に身体を慣らすというような行為は危険です。高温に慣れる前に高温で身体機能を低下させてしまうだけです。

     

     

    先日外気温を測定しましたが、地面から100cmの高さで45度近い高温でした。直射日光を浴びたりアスファルトの上ではさらに高温という話です。京都では高校野球の予選大会を高温の時間帯は中止にして異例のナイターになるニュースもありましたが、こうした判断をしなければ選手を高熱の危険に晒します。スポーツ指導が仕事である私の立場としては、高温の場所には行くなという指示をしています。単に疲弊させ、パフォーマンスを低下させる結果にしかならないからです。

     

     

    けいはんな地域のレッスンで使わせていただいている施設では、今年の夏から体育館内にWBGT(暑さ指数)計が設置されました。外気温が40度近い高温でも体育館の中は高温にならず、かなり過ごしやすい温度を保つことができています。この酷暑の期間でもWBGTが28度程度であれば、よほど体調が悪い人でもなければ、それほど熱中症の危険度が高くありません。それでも決して安全とは言い切れませんので、頻繁に休憩を取り入れて、エアコンの効いた場所へ移動しています。

     

    高温の場所に長く居続けることで、多くの人が熱中症になっています。倒れた人だけが熱中症なのではありません。まだもうちょっとイケそうだなと思っている人も熱中症になってしまっています。自分が熱中症になっている自覚がないのです。

     

    ■高温をガマンすると身体はどうなるか

     

    真夏のイベントなどで「熱中症の人が出なくて良かったですね」と言われますが。本当にそれでイイのでしょうか。誰一人身体への異変はなかったのでしょうか。救急搬送された人がいなかったというだけで、熱中症になっている人が多いです。自分が熱中症になっていた自覚がないだけなのです。

     

    高温の状況で一日、いや半日でも過ごさなければならなかったあと、身体への様々な異変があります。食欲がない・身体が火照る・便が緩い・便の出が悪い・寝つきが悪い・眠りが浅い・寝覚めが悪い・元気が出ない・ヤル気が出ない・倦怠感・虚脱感・ぼんやり・頭痛・イライラ・消化が悪い・よくあくびが出る。こうした症状はすべて高温に長時間さらされたことが原因による身体的パフォーマンス低下の症状です。

     

    臓器の機能が低下している状態から完全に回復するまでに、管理が行き届いたアスリートで数日程度。そうでない人は一週間から10日もの間、夏バテのような状態が長く続きます。今年の夏は酷暑がこれだけ長く続いてることと、コンディションが完全に回復しないまま練習や実射を行う人が大半という状態ですので、一度崩したコンディションが回復しないままの人も多いです。

     

    2020年の東京オリンピックが冷夏であることを願うばかりですが、年々暑さが増していくと考えた方がイイでしょう。高温下でスポーツをさせるのは傷害や虐待と何ら変りません。日本では誰かが死ななければ変らないように思えて仕方がありません。暑さが厳しい時季はスポーツのイベントを開催せず、春と秋に集中すべきと考えます。高温下に晒されなければ、熱中症の心配をする必要もないのです。夏こそエアコンを効かせた会場で爽やかにインドア競技をやればいいのです。

     

    この夏の暑さにヤラれてしまっていては、間もなく訪れる秋の本格的なシーズンを棒に振ってしまいます。

     

    ■多くの熱中症対策は付け焼刃

     

    よく熱中症対策について尋ねられますが、実はこの猛烈に暑い時季になってからの熱中症対策はありません。これからできることは、すべて付け焼刃であり、何をやっても焼け石に水という状態です。高温で長時間耐え得る身体は、冬のオフシーズン期間中に作らなければなりません。

     

    熱中症になる理由は、高温に対する身体の準備ができてないからです。遅くまで起きていたり、食事の量が少なかったり、体脂肪が多かったりと、様々です。

     

    熱中症対策として水分補給が挙げられます。確かに水分補給が大切になるのですが、その前にその水分が体内に多量に保有できる準備ができてない人が多すぎるのです。

     

    成人の身体には約60%前後の水分が保有されています。体重60kgの選手には36kg程度の水分保有量です。体内の水分が2%足りなくなるとパフォーマンスが低下します。暑いと多量の汗が出ますが、720ccという汗の量は、あっという間に流れてしまいます。水分を飲んでも小腸へ到達するのに、25度の良好な状態でも20-30分かかります。腸へ運ばれてはじめて血管から全身に運ばれます。

     

    しかし高温の状態では全身にめぐらされている受容器がセンサーとしての機能の多くが狂い、体温上昇を防ぐための発汗と脳への血液輸送が最優先するメカニズムとなるために、他の臓器の能力を大幅に低下させてしまいます。臓器の能力が低下しているので飲んだ水分を全身に運ぶ時間がかかり、どれだけたくさん飲んでも吸収が追いつかない状態になります。失われた分を飲んで補給しても、補給のサイクルの遅れを取り戻すことができません。

     

    血管内の血液の水分濃度が低下すると心拍数を上げて脳への血液運搬量が減らないように調整されます。そのため倒れる直前まで普通に意識はあるのです。気分が悪くなったりめまいがした時には、実は死の一歩手前という極めて危険な状態に陥ってるのです。筋運動を行えば多少の心拍の変化が生じるため、高温で心拍が上昇していても気づくことができません。倒れて救急搬送された人の話を聞くと、「まだ何とかイケルなと思ってたら、気づいたら横になっていた」という人もいます。

     

    身体の中では60兆個もの細胞に水分が蓄えられています。筋細胞には水分を多く蓄えることができますが、脂肪は僅かしか水分を含むことができません。そのため体組成上、体脂肪の割合が高い人は水分保有量が少なく熱中症になる可能性が高く、骨格筋率が高い人は水分保有量が多く熱中症になる可能性が低くなります。普段からバランスの良い食事を多く摂り、有酸素運動で心肺機能の高さと消化能力を高め、アスリートとして理想的な体組成を維持できていれば、普段と同じ暑さ対策で十分なのです。

     

    脂肪量が多く太っていては高温下では負担が大きすぎて危険ですが、筋肉量が少なすぎる身体はその次に暑さに弱くなります。前述したように、身体の水分の多くが筋肉に蓄えられているからです。地獄のような暑さの今頃になって筋トレするのは、それこそ危険な行為です。ですから冬の間にオフシーズンを設定して、オフシーズン期間中にしっかりと身体づくりに励むことが大切です。痛みや故障を抱えているのであれば、治療を最優先して、理想的な身体を作るための準備が必要です。

     

    多くの人が毎年同じことをダラダラ繰り返してパフォーマンスを低下させてしまっているのです。アスリートは身体が資本です。熱中症対策は春までに終えて、スポーツに理想的な季節の競技会で最高のパフォーマンスを発揮させましょう。

     

    ■おまけ

     

    体脂肪が多い人が水分補給でスポーツドリンクを飲むと、スポーツドリンクに含まれている糖分を大量に摂取してしまうために太ります。日頃から有酸素運動を行い健康を正しく管理することが大切です。

     

    翌日が高温下でのイベントになる場合は、前日のアルコール摂取は厳禁です。アルコールを分解するために体内の水分が使われます。翌日には体内の水分が少ない状態でスタートさせることになり危険です。前日のアルコールを止めることができない選手には、指導者からは何もできることはありません。

     

    睡眠不足や不安定な睡眠を過ごしていると熱中症の可能性が高くなります。数日前から睡眠を十分に確保して、万全の体制で臨んでください。

     

    これらすべては、自らを律する行為です。自分の身体は自分が作っていることを忘れてはなりません。こうしたリスクを抱えて熱中症になるのは誰のせいでもなく、自分のせいなのです。

     

    ■ゴースト

     

     

    新発売キネティックのノウスが順次入荷して参りました。こちらはゴーストカラー、とっても格好イイですね。このウッドグリップが高級感を醸し出してます。価格に見合わない高品質な製品なのが嬉しいですね。ノウスはアリオスのデザイン違いです。どちらも生涯保証がついてる競技用アルミ鍛造ハンドルです。

     

    ■ノッキングポイント設定に最適

     

     

    金属製のノッキングポイントとクランプ工具、それにTゲージが付属したセットが入荷しました。ノッキングポイントの位置決めに迷っている初心者や中級者にとっては、何度も繰り返して使うことができるこうしたセットが便利ですね。

     

    何も知らないからといって、何でもショップ任せにしていてはいけません。それではショップの言いなりに高額な紙幣を払い続けなければなりません。アーチェリーに難しいことはありませんので、できるだけ多くのことを自分でできるようになりましょう。