極意はあるが魔法はない

2020.07.28 Tuesday

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    ■なぜ学ばなければならないのか?

     

    特別な結果を出すためには、高い目標と、達成するための正しいプロセス、己のレベルアップのための継続した学びが必要です。スポーツバカのアスリートやその親から「どうして勉強しなければならないのか?」と訊かれることがありますが、教えてもらえていることから問題が出されてるのに正解できないということは、習っても理解ができないという頭脳。教わったことがないような難解な出来事に見舞われた時に、自分で考えて答えを出すことができない可能性が高いのです。今回のコロナ禍がもたらした様々な状況がそうでしょう?

     

    スポーツだけしかしてこなかった事で、スポーツを終えた後の人生が悲惨な人が多いのです。現役引退した後にゴールドマンサックスから声が掛かりますか?モルガンスタンレーに入れますか?きっと考えたこともないでしょうし、普通にしてたら入れるワケがないでしょう。指導者も親も、この大事な部分から目を背けて、スポーツの頑張りだけに期待するのは危険です。スポーツだけで人生を謳歌できるようにはならないことを、正しく理解しておいて下さい。

     

    ■どんな本を読んでるのか?

     

    「どんな本を読んでるのか?」これは就職活動の面接でも訊ねられた言葉です。内定を頂戴した一部上場の大手企業の就職活動で、7-8人での小集団面接の時にこれがあって、私の2人左の端の学生から順番に答えることに。先の2人は面接対策の(用意してきた)理想的な答えを述べてました。本当にどうしようもない奴らです(笑)

     

    私は訊かれた質問に答えずに逆に「こちらに読んだ本をお訊ねになるくらいですから、面接していただく立場の方として、先輩の皆様がこれまでどれほどの読書をされてきたのか、社会に出る前の者の立場として是非ともお聞かせいただきたいのですが、いかがですか?」と質問したのです。

     

    まぁ、予想通りですが、その瞬間から面接は崩壊しましたよ。圧迫面接さながらだった雰囲気がその一言で崩れ、面接官の方はしどろもどろになって私の質問にドギマギと答えて下さいました。

     

    順番に答えて下さった後「こんなに自信たっぷりな逆質問をされたのは初めてです。これまでどんな本を読んできたのですか?」と訊ねられたので、「小学校の4年生が終わるまでに学校の図書館のすべての本と、地域の方に一般開放してる学外文庫のすべての本を読んで、大学を卒業するまでに分野を問わず数万冊ものあらゆる書籍を読みました。国際経営、国際経済、国際貿易、国際物流、国際政治、英語、中国語は校内(立命館大学国際関係学部)・校外で徹底的に学びました」

     

    「父が会社を経営しているので、経営に関しては日本の人は大前研一の本は全部読んでます。これからの社会を考えたら少し古い思考になるかも知れませんが。カーネギーの人を動かすは英語の授業の教科書でしたので、とてもためになりました」と答えて、持ってきた英語の教科書を見せたら面接官は全員ドン引き。

     

    続けて「母は茶道と華道の先生で、実家は茶室ありきで建てました。福原家は古来から武家の家系で毛利輝元の家老でした。山口の萩市には、指月公園に福原家の書院があって、子供の頃に両親に連れてってもらいました。実家には福原家伝統の刀があって父が管理しています。そんな家に生まれましたので教科書の歴史をわざわざ勉強する必要がありませんでした。日本の古来からの文化を世界に語ることもできます。物心つく頃から茶室に座らされてましたので、茶道もできます。母の前でお点前できますとはよう言いませんが、正客を務めることならできます」

     

    もう何も質問されなくなってしまいました。私の後の4-5人は、時が止まったような状態でしたね。可哀想に(苦笑)

     

    私はアスリートとして、アーチェリーで全国高校選抜で準優勝しています。しかしそんな事を自分の口から言わなくても、戦績は履歴書に文字で書いただけで面接官は「スポーツも、素晴らしい成果を上げてますね。普通はスポーツの競技成績から語る人がほとんどですけど、スポーツの成果を自分の口から語らなかったのは何故ですか?」と訊かれました。私は「世界でメダルを撮ったほどでもありませんから、その程度の過去にしがみつくよりも、自分がここでこれから何ができるか?が大切だと思って、永遠に学びを続けてます」と答えると人事部長さんが大いに気にいって下さって、その次の面接と試験が免除になり、いきなり最終面接に通されて内定しました。

     

    まぁ、そういう事なんですよ。ありふれた程度の能力では、上の立場の人から認めてもらえる事などないのです。湧き出るほど数多くの学生の中から、特別な人を選ぼうとするのが人事の仕事です。「頑張ります」だけで中身のない大勢を、ふるいにかけているのです。砂浜の大量の砂の中から輝く宝石をピンセットで取り上げるように、上位の立場から「どうしても欲しい」と思ってもらえるように、高いレベルの学びを得ておくことが大切です。

     

    これが「どうして勉強しなければならないのですか?」という質問の答えです。学業の成績は「中の上程度」はスポーツ経験者以外で掃いて捨てるほど層が厚いので、あらゆる能力が「特別」だと思ってもらわないと、どんな世界においても「その先」がありませんからね。実力がない人ほど「実力で勝負」なんて言うが、そもそも勝負なんてさせてもらえる機会すら、永遠に与えてもらえないまま30歳、40歳、50歳、と年齢だけ重ねて、特に楽しくもなく、やりがいもなく、人生を終えていくことになるのです。

     

    こういった話は後に講義の中で詳しく学ぶことになるのでしょうが、スポーツしかキャリアを持たないのはダメです。これまで多くの人を見てきましたが、人の能力なんて誰もが大した差なんてありません。やるか、やらないか、だけの事なのです。できるようにならない方法で一生懸命になるのもダメですから、まずは正しい方法を学びましょう。

     

    ■習慣が人を作る

     

    「早起きされてて凄いですね」とよく言われるが、早く起きてるワケじゃない。4時前後に目が覚める生活習慣で、夜の9時以降は眠くて何も覚えてない(笑)

     

    むしろ、夜遅くまで起きてられない。なので起きている時間帯が他の人より数時間早めにズレてるだけで、早く起きるために何か特別に努力をしてるワケでも何でもない。研究者や学者は夜遅くまで励んでる人が多いけど、メガシャキ飲んでまで睡眠時間を削って努めるよりも、私の場合は朝起きた後の2時間の方が結果を出しやすいだけ。

     

     

    娘たちもソコソコ早起きなので、彼女たちの朝食を私が作っています。

     

     

    前の日からダシに水を入れて、ラップして冷蔵庫に入れておくだけ。そんな大したことは何もしていませんが、顆粒ダシを極力避けて、可能な限り天然の素材からダシを取ることで、頭脳も肉体も変わります。加工品や冷凍食品を使うのもやめましょう。スポーツドリンクは人工甘味料と食品添加物が用いられているのを使うのをやめましょう。人工甘味料はアスリートの敵です。

     

    朝の5時には私の洗濯物は干し終えています。4時から6時までの間に、学習・読書・ストレッチ・ヨガ・瞑想などを織り交ぜながら、自分だけの時間を過ごしています。多くの人は大学を卒業したら、学ぶことを終えてしまいますが、私はこの習慣を数十年間続けて45年の年齢を重ねてきたのです。1974年生まれの200万人の同学年の中で、こうした45-46歳の大人が何%いるでしょうね?

     

    これが若いアスリートの刺激になればいいのです。私が積み重ねてきた努力と結果を超えるほど、やってみたらいいのです。誰もがやらないだけです。「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」成した瞬間、考えられなかったような世界が暖かく迎えに来てくれるのですよ。

     

    ■指導者の身体

     

    腹筋が弱い人や、お腹がたるんだ指導者などから訊ねられるので、最近何人もにこれを紹介しています。腰を痛めないように無理ない僅かな回数から始めてみてください。

     

     

    前に突き出た脂肪の腹ほど、みっともない指導者はいないのです。この腹筋ローラーを毎日数回転がすことを習慣にするだけで、アーチェリーなんて大したスポーツじゃなくなるのですよ。シックスパックというだけで、何歳になっても「スゴイですね!」と言われる、男に生まれて楽しい人生になるのです。

     

    自分の人生を実に愉快なものにするのか、大したこともなく面白くもないものにするのか、結局は自分で決めてしまっているのです。できない自分を作るのではなくて、確固たる信念で「できる」人になってしまえばいいのです。

     

    スポーツの上達も学びも何でも、将来の豊かな自分の人生のために、結果が出る正しい学びを積み重ねていきましょう♪