世界トップレベルのスポーツ科学トレーニング

2016.01.25 Monday

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    日本列島が大寒波に見舞われ、鹿児島でも積雪したというニュースにビックリです。しかし私たちの活動拠点のけいはんな地域では、雪は1ミリも積もることはありませんでした。年間を通じてスポーツをするには、ピッタリな地域ですね。

    平日のレッスンに参加できない受講生の皆様から、合宿でのレッスンを希望される方が増えました。そのご要望にお応えして、1泊2日や2泊3日などのミニ合宿を随時開催いたします。土日は、そのミニ合宿でのレッスンでした。初日はスポーツ医療チームのレッスンで、翌日はアーチェリーに関するトレーニングの後に、少しだけ実射です。



    モチロン、世界最高のスポーツ科学トレーニングに基づいて、一人一人の身体の状態に合わせた個別の指導を行います。これが日本のスポーツ指導の底辺として、アタリマエという状況に持っていきたいところです。指導者の経験則による偏った指導がなされている現場が多いですが、そんな状況だから一流選手だったハズの指導者から学んでも上手くなりません。その悪しきメカニズムを紐解いてみれば、新たなスポーツ指導の在り方が見えてくるというものです。さぁ、ご一緒に、上達への正しいルートをたどってみましょう♪

    ■スポーツ医療チームの個別レッスン



    1日目の土曜日は、スポーツ医療チームのレッスンです。まずはいつものように一人一人の身体の状態に合わせて、スポーツを行う上での大切な基礎となる個別指導を、スポーツ理学療法士の先生方とマンツーマンで行います。

    ここでの一人一人の身体の所見を私が把握して、スポーツ理学療法士の先生と一緒になって個別指導のプログラムを作成します。そしてリハビリとトレーニングの進捗や、それらの達成度合いに応じて随時プログラムしなおして、一人一人の骨格の状態に合わせた完璧な射をマスターしていきます。アーチェリーにおける正しい骨格のポジションに誘導させるための正しい筋肉の使い方をマスターできるようになるまでの間は、実射はほとんどありません。いきなり実射をさせてしまうと、プラクティスとして正しく取り入れようとするものが、すべてが台無しになってしまうからです。ですから身体の状態に常に修正を加え、本人の感覚や意識と、実際の身体の状態を客観的に判断した部分の乖離(かいり)を、完全になくしてしまう作業を続けていきます。

    中途半端なレベルの選手ほど、自分の「感覚」や「感触」を大ゲサに語りますが、人間の感覚ほどアテにならないものはありません。実際に身体で起きていることで、自分が感じられる感覚など、ほんの一部でしかないからです。2射めと5射めの筋疲労の違いもわかりません。他の何かに感じるものがあったとしても、大きな力や、大きな動きでないと、違いを感じることなどできません。それに何かを感じたとしても、その瞬間には矢は的に向かって飛んでしまっているのです。感覚を語るよりも大事なのは、自分の身体が起こしてしまっている、自分自身の身体の動きであり、それらを自分のコントロール下におくことができるかどうかが問題になるのです。あまり深く突っ込んだ紹介はできませんが、その一部を見てみましょう。

    ■ストレッチ

    ストレッチ指導です。みなさんチョッピリ硬いです(笑) 頑張りがいがありますね♪



    ストレッチは見よう見まねの、テキトーなものではいけません。多くの人は自分はストレッチを行なっているつもりのようですが、「やっている」と「できている」は、まったく意味が違います。当たるアーチェリーのために必要なストレッチ指導ですので、これらはすべて正確にできなければなりません。

    弓を引くようになってから身体が硬いと言われてストレッチをするのでは遅すぎます。まずは身体の柔軟性を高めること。そして適切な可動をスムーズに行なえること。その後にトレーニングで筋力を高めていかなければなりません。この順番が狂っていると、後にどんな筋トレをしても、自分の射のプラクティスに後に取り込むことができません。鍛えたところで射の際に作用してくれないゼイ肉にしかなりませんので、いきなり実射からスタートさせ、後からトレーニングを課すような暴挙に至ってはなりません。

    身体の状態が悪いのに無理やり射をこなしているので、大して上手くなれません。ここをおろそかにして実射を続けていると、そう遠くない将来、故障のドロ沼に陥ることになるのです。特に冬は低温によって筋肉はこわばり、動きの悪い状態で収縮とリラックスを繰り返します。ですから身体が硬い人は冬に筋肉を痛めてしまうことが多いのです。ストレッチは実射よりも大切です。

    レッスンでストレッチ指導を受けて帰り、自宅で毎日のように行なっていても、ひと月もすれば本来の正しいストレッチと異なったものになっていることが多いのです。そうなってしまってはストレッチをネットや本を見て行なってる我流の人と変わらなくなり、せっかく毎日努力しても思うような効果が出てきません。そうならないためにも、全員が効果的にストレッチを行うことができているかどうかを、スポーツ理学療法士の先生が受講生の皆さんひとりひとりをチェックして、更なる身体能力の向上を目指します。

    ■各種トレーニング

    トレーニングは、数え切れないほどの種類があります。しかもそれらのトレーニングは、単にやればいいというものではありません。一人一人の状態が異なるからです。その部分の筋肉が強すぎる場合は落とさなければなりませんし、硬くて動きが悪ければ、改善しなければなりません。正しく作用せずに体軸を支えることができてない場合は、強化が必要です。

    特に経験者の場合は、弓の力を骨格で支えることができず、筋力を総動員してエイミングしています。正しくない筋肉を作用させてドローイングとエイミングを行なっている場合がほとんどなので、それまで使ってきた誤った筋肉を、使えなくするためのプラクティスから始めなければなりません。

    同じ身体の状態の人は2人といませんので、指示されて持ち帰るメニューは、全員が異なるものになります。ですから、インターネットや本で知ったようなトレーニングは、間違いなく自分にとって適切なものではないと認識してください。



    体幹トレーニングを行なっていると、スポーツ理学療法士の先生がレッスン受講生の皆さんのどこを見ているかが、私にはひしひしと感じます。私が行っている普段の指導に、針の穴ほどの抜け穴がないか、砂粒ほどの漏れがないかを見極めて下さってるとも言えますので、本当に安心してレッスンを受けることができますね。



    スポーツでのレッスンの多くの現場では、上達のために筋トレを行なう事が多いです。しかしアーチェリーの場合は、筋トレをしたからといって上達することはありません。アーチェリーが上達しないのは、筋力が不足しているからヘタクソなのではなく、身体の使い方に誤りがあることと、脳の運動野を開発しないまま、いきなり弓矢を使って実射を行ってしまうからなのです。



    そのため全身の受容器に刺激を加えて神経系を最大限に活性化させ、脳と神経から骨と筋肉への伝達経路を開拓するためのリハビリを行ないます。これらがうまくできるようになって、はじめて自分の身体を思い通りにコントロールできるようになります。ハンドルにサイトを装着して的紙に向かって狙って矢を射つのは、これら一連のリハビリが完了してからです。



    ひたすら実射だけを繰り返して上手くなれる人は、1000人に1人です。それは数々の幸運な条件が備わっていた、ごくまれな人なのです。しかしどのような事を、どのような手順で積み重ねていけば一流アスリートとして育成していけるかは、最先端のスポーツ科学で解明されているのです。ですから本当にアーチェリーが上手くなりたいのであれば、最初にこれらの指導を受けて、正しい手順でとり行なわなければならいのです。

    これらのリハビリは、正しい指導を受けてきた人しか、まともにできません。これまで他でアーチェリーを行なってきた経験者や、全国大会経験者でも大してレベルの高くない選手は、これらが情けないほどできません。フラッフラで、ヨロッヨロの状態です。これらのリハビリを行なってないから、脳の運動野が開発されず、運動神経が良くない状態にあるのです。そんな状態だから、どれだけ実射数を増やして毎日のように必死になってアーチェリー場に通って練習しても、自分のレベルを高めることなど到底不可能なのです。



    これらスポーツ医療チームのレッスンを何度も重ねているうちに、リハビリやトレーニングの内容が、次第にレベルアップしたものになっていきます。春から入会されてレッスンを受講されてる方には、この冬の間は人間の反射神経の速度を最大限に高め、それに瞬間的に対応できる身体づくりのためのトレーニングを行ないます。

    ですから上手くなれると信じて実射を黙々と続けているような人と、アーチェリーの射をマスターするために必要な身体づくりから先に始めた人では、そのレベルの違いは数年後には雲泥の差になります。アーチェリーが楽しくないものになるか、楽しいものになるかを決定づけてしまうのです。

    上手くならない理由はひとつです。それが正しい練習ではないからです。実射は練習などではありません。実射とは、自分の身体でできることを確認するためのものなのです。1日で何百射もするのは、本当に上手くなってからの話なのです。アーチェリーの射に必要な身体の使い方がマズイ状態であれば、そのダメな射を何百回繰り返したところで、それが良くなることなどないのです。

    ■理想を実践できない中途ハンパな指導者はいらない

    私も感心するところですが、スポーツ医療チームの先生方のスゴイところは、これらを先生方がお手本として実際にその回数をやってみせることができることなのです。口先だけで理想論を語るような、腹が突き出た無様な身体をさらすアーチェリーの三流指導者たちとは決定的に異なります。本当に素晴らしいと思います。

    しかも、個別の身体の状況に応じて、この方がこんな時にこんな状況で、こんな状態になっているとか、これを行なうとこんな状態になるとか、こんな状況を申告されるという報告に関して、すべての状況において完璧なまでに対応策を想定して事前に対策を講じることができるのです。類似した部位の動きを見せる他のプロスポーツでの状況とも照らし合わせて下さり、起こり得る様々な可能性までも一緒に考えることができます。

    スポーツ理学療法士の先生方は、何ごともないように容易く手本を示して下さりますが、理想の手本を示して教えるためには、普段からトレーニングしていなければできません。わかりやすく説明しながら、相手が理解しやすい角度から、できるようになるまで繰り返しトレーニングをやってみせるのです。これは私も指導者として心がけていることなので、私もどれだけ年を重ねても、スポーツ医療チームの先生方を超えるフィジカル能力を保ち続けなければならないと痛感します。

    そもそもスポーツの指導者が、太った身体を揺らしていてるような惨めな状態でどうする?

    身体に脂肪をタップリ蓄えた身体で、筋肉の何を語れるのだ。そもそも脂肪に覆われた自分の筋肉の作用のしかたを、レッスン受講生にどうやって見せると言うのだ。指導者は、選手だった頃のような、いい加減な身体づくりではいけません。指導者とは、指導を行う上での究極の理想を自らが示さなければならないからです。どれだけ歳を重ねても、年齢を感じさせない理想的な身体を維持してなければ、理想のお手本を示すことなどできないのです。

    あなたを教えてくれている先生が、優れた指導者かどうかを調べるのはカンタンです。その先生の脇腹をつかんでみればわかります。お腹を触らせてくれない人、腹部の筋肉の動きを触らせてくれない人は、完全に指導者失格です。スポーツを教える立場の人間であれば、栄養学とトレーニング学がセットになった指導を行っているハズなのです。理論を語るだけの中途ハンパな指導者は、役に立たないのです。指導者が太っているということは、自分が摂取したカロリーと、消費したカロリーの計算もできないんですよ。自分の身体でそれを体現できないレベルなんです。そんな人がエラソーな事をイロイロと語っているのを耳にすると、そんな人から教わっている人が、可哀想でたまりません。

    そもそも太っているというコトは、有酸素運動を行なってないからでしょう。身体に占める筋肉の量が少なくて、脂肪の量が多いのです。ランニングやロードバイクなどの有酸素運動の指導を適切に行えないのです。筋肉が使われて乳酸やピルビン酸などの疲労物質が筋細胞に蓄積され、筋肉が酸性になり筋能力が低下してくワケですが、体内における換気の仕組み、それに筋原繊維内の筋細胞内での疲労物質の処理サイクル、それらの肝臓での処理を考えたら、疲労回復と故障防止のためにどんな身体づくりをしていかなければならないかがわかるハズなのです。走れと言う指導者には、1500mの持久走をさせてタイムを計測したらイイのです。まさか5分を超えるようなダラしない走りは見せないハズですよ。6分を切れないというようなレベルの低さでは、どうしようもないのです。何を教えれるというのか・・・少なくとも現役時代は4分を切ったというような話を、聞かせてもらいたいものなのです(笑)

    アーチェリーというスポーツは、どんなに射っても心拍は上がりませんし、息も上がりません。なのに筋肉には運動の質と量を求めます。ですから平常時は脈拍数が少ない、1回の心拍で大量の血液を送り出す大きく強い心臓を養い、少ない酸素量で最大の効果を発揮する持久力を養わなければなりません。しかしこれらは、アーチェリーの実射以外での有酸素運動でしか養うことができないのです。太っているということは、有酸素運動で脂肪を燃焼させてないからです。アスリート体型と思えないような体型で、肩が痛いと言ってる人は、ランニングなどの有酸素運動を行なってないのが原因です。ですから指導者の腹に脂肪が巻きついているのは、本当に正しい指導を知らない可能性が高いのです。アーチェリー指導者の恰幅がイイのは、理想を示す指導者としては有り得ないのです。

    腹筋が割れている割れてないとか、そんなレベルの低い話ではないのです(笑) 最低でも腹筋は割れてて当然。姿勢維持に関わる大腿骨と骨盤の関係を、自分の身体に浮き出た大腰筋を示しながら説明できないと、正しいことは伝わりません。重心移動の修正に関する足首の動きを、拇指球からヒザまでの構造を、鍛え上げて膨らんだ前脛骨筋の動きを見せながら解説できなければ、ランニングやトレーニングの重要性を示すことができないのです。これらの重要な筋肉の動きを、どこの誰を連れてきて見せるというのですか?理想の手本を自らが示さない限りは、教わる側がそれを会得することなどできません。それができない人が指導者であるならば、レッスン受講生の方は、見ることのできない架空の世界のようなものを空想しながら、本当に意味があるのかないのか不安に思いながらトレーニングをすることになるのです。だからどれだけ練習しても効果は上がりません。

    「百聞は一見にしかず」筋肉について語るだけで、見せることができない指導者など、指導者としての価値などほとんどないのです。そんなレベルの低い指導者を目指していては、日本のスポーツ指導が、その先へ進むことなどないのです。蛙の子は蛙。あなたを教えてくれた人がどんな人であるかを考えてみれば、自分がどれだけ上達するかが見えるというものです。教えてくれた人の競技成績ではなく、指導者としての資質がどうであるかを本気で探ってみましょう。

    そもそも腹筋が見えないような体たらくで、よくもスポーツの指導をする立場の人間として恥かしくないのかと思います。アスリートを育成する立場の人間であれば理想のお手本でなければなりません。病気や治療の薬の作用で激太りするような特殊な人は別ですが、ほとんどの人は単に自分に甘いだけなのです。ウエストがどこかをわからないほどに体脂肪に覆われているということは、自らを律することができてない証拠なのです。自分の怠惰な生活習慣が、自分の身体を作っているのですよ。そんな自分に甘い人が、他人の身体のコントロールについて夢のような事を語るのですか。面白いですね(笑)

    かつては一流選手だった指導者なんて、山ほどいます。でも指導者として本当に一流なのか?指導者として争うレベルが、あまりにも低すぎやしないか?三流指導者の、聞くに堪えない無様なイイワケなど、ほとほと聞き飽きた。イイワケが口から出るということは、指導力がないという証明に他ならないのです。指導者にイイワケなど許されないのです。自分が教えた相手の身体がどうなっても、それはすべて教えた人の責任なのです。指導者であれば裸になって鏡の前に立ち、真剣に自分を見つめなおさなければならないのですよ。本当は言われなくてもわかっているのでしょう?

    自分に甘い指導者は、被害者がこれ以上増えないうちに、指導者をやめた方がイイのです。それがイヤなら、指導者としての世界一を目指すべきなのだ。自分が教える相手のために、これからアーチェリーを始めたいと思う人のために、自分の命をかけて、自分に与えられたすべてを使いきって、世界最高の指導ができる環境を構築し、これからアーチェリーを始めたいという人に尽くすのが指導者の役割です。そこまでできないと言うのなら、はっきり言って指導者に向いてない。ボランティアだったら中途半端が許されるのか?アマチュアの指導者だったら中途半端でイイのか?できないのではなく、やろうとしないだけなのです。

    選手時代は競技での順位が何位であっても、それはすべて自分のことであるが、指導者としての自分のレベルが高いか低いかというのは、教えた相手に対する重大な責任を負うことになるのです。指導者としての自分のレベルを高めていく作業は、選手時代の努力や苦労とは比べ物になりません。責務の重大さのレベルが違うのです。自分が選手時代にやってきたことなど、次の時代を担う選手にとってはとっくに時代遅れのものなのです。どれだけ最高の取り組みを行っていても、常に刷新されて常に追い越されるものなのですよ。最先端の現場では、常識は常に変わるものなのです。指導者が選手時代に取り組んできたものが、今でも世界で最高の取り組みだなんて思っているのは、飛脚が新幹線やヘリコプターに勝負を挑むような笑い種なのです。

    指導者への指導としての門扉を開いているので、指導に携わる人間として世界最高の取り組みを学びたいと訪れる指導者の方もいらっしゃいます。指導者への指導は、個別指導も遠隔指導もさせていただいてます。これまでの自分を捨てる勇気と覚悟を持って遠方から「学ぶ姿勢」でお越し下さるその姿勢には、本当に頭の下がる思いがします。そういった方々が、これからの日本のスポーツ指導の在り方を良くしていくための原動力となって下さると思います。この取り組みは、日本のアーチェリー界の底辺の指導において、良い動きを作り出すことになるのは間違いありません。誰にも知れずに指導者としての指導をお受けになってらっしゃる指導者の方もいらっしゃいますので、指導者として世界トップクラスを目指す指導者は、遠慮なくお問い合わせ下さい。私と同じものを共有して、ともに進化させていくことが、アーチェリーを始めてみたいと思うすべての人々を幸せにすることができるのです。

    ■トレーニング効果を実射で証明する

    体育館から移動して、その日は宿泊します。雪が降らなかったので、移動もスムーズにできたのが良かったです。夕食を終えたらタブの表革を作ったり、レッスンで使うストリングの作り方をお教えします。

    夜は部屋に暖房を入れてリハビリとトレーニングを行ないますが、その人の身体の状態に応じて様々な方法を使って、各部の筋肉の緊張を和らげ、解決させていきます。身体は骨も筋肉も、鍛えるだけでは傷みますので、徹底的にケアを行なって万全の状態にしていきます。自分の身体は自分が食べたものでできているので、食品・サプリメント・薬についてのアドバイスも行ないます。



    翌日のレッスンです。天気予報では至上最高クラスの大雪に見舞われると脅されてましたが、雪は積もりませんでした。雪が降るどころか、晴れています。

    さすがに氷点下の午前中から屋外で実射はせずに、暖房の効いた部屋で様々なトレーニングです。トレーニングの内容は個別に異なるので、画像をアップすることも、内容を書くこともできませんが、実射で効果的な身体の使い方ができるようになるためのトレーニングを、じっくりと行ないます。

    昼食を摂って日が差す午後からは、実射も交えます。実射は自分の身体の使い方の最終チェックです。単に実射数をこなすのであれば、それは乱射にすぎません。ドローイングのアプローチが正確であるかどうかを、一人ずつ丁寧に確認しながら射ちます。これまでのリハビリとトレーニングが正確に行なわれてきてますので、問題と思えるような指摘をしなければならないようなことはありません。それどころか、自分ができてなければならないチェックポイントが実射で明確になるので、何度か矢取りを行なっているだけで、完璧な射ができるようになります。

    日が差すといっても寒いのは寒いので、休憩は暖かい屋内に入って行いました。休憩時間も長めにとって暖をとり、低温時での身体の負担を限りなく減らす工夫をしています。合宿というと射を多くこなすと思われてますが、私たちの合宿は内容に大切な意味のあるものにして、本当に上達するために一人一人の身体の状態に合わせてレベルアップを果たします。

    ■加速度センサーのデータ解析

    膨大なデータの中から、リリース直前の身体各部の骨格の動揺の測定結果を見てみます。スポーツ医療チームの先生方の不眠の努力での照合です。本当に有り難うございます。



    まずは、的に向かってサイトピンを合わせ、リリースするまでの間に身体がどのような状態にあるのかを見てみます。

    スーパースローモーション映像や筋電図では、骨格に働きかける力の向きを見ることができません。しかし加速度センサーで360度にわたって検証すれば、エイミング中に筋肉の働きによって、骨格がどの方向に動かされてしまっているかがわかります。腰がその方向に動いているのであれば、脚部のどの筋肉が過緊張状態にあるのか、その部分の筋肉が硬くて動きが悪いせいなのか、かなりの部分が見えてきます。それはスポーツ理学療法士の先生が触診して、レッスン受講生の方の筋肉の状態を確認してみると、加速度センサーが拾ったデータがどれほど正確に身体の状態を当てているかがわかります。

    非常にユニークなのは、矢が当たった音もしない、射つ手ごたえのない巻藁に的紙を貼らずに近射した時のデータと、距離が離れた的を畳に貼って、しっかり狙って射ったときのデータとの比較です。的を狙って当てようとすると、動揺の振幅が大きくなることです。的の中心にサイトピンを定めようと狙い込むことで、筋肉が過緊張状態にあることがわかります。それを身体に装着したセンサーのどの部分がどの方向に動こうとしているかを探ることで、「あがり」によって身体のどこがコントロールできない状態になっているのか、自分の意思とは無関係に力みが入ってしまっている事を調べることができます。

    これまで、本番で自分の真価を発揮することができない人たちの原因を、メンタル面の弱さや、根性がないなど、精神的な部分が原因であり、選手の側にある個人的な理由を原因にしてきた指導者ばかりです。「できる!」と信じて臨んだところで上手くいきません。自分の中の何かを信じることが、自分の身体を正確にコントロールするメカニズムに結びつかないからです。信じたり念じたりすれば本当にできてしまうのであれば、あなたはすでに10点しか射たないハズですよ(笑)

    ローカルな競技会では高得点が出るけど全国大会にでたら全然ダメという人や、予選ではトップ通過するような選手なのに、決勝トーナメントになると格下の選手に負かされてしまうような人、シュートオフ勝負に持ち込まれるような極度の緊張状態に置かれた状況、これらのような場合で普段の自分の身体の使いかたの邪魔をする原因を特定することができます。

    「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」と言うのです。自分の身体は、どんな場合にどんな状態になってしまうのかを知ることが、最も大切なのです。スポーツメンタルトレーニングは、上達に向けて絶対に必要です。しかしその効果が発揮できるようになるまでの大切なものを身に着けてなければ、どんな優れた武器であっても、使えないお荷物にしかならず、その重みで自分が潰れてしまうのです。

    各センサーごとの動揺の振幅の大きさを比較しても、様々な身体の状態がわかります。センサーの振幅の幅の傾きによって、エイミング中に身体が捻転したり傾斜しており、どの方向にどんな角度でどれくらいの速度で動いているかが見えてきます。それが筋肉の過緊張によるものか、骨格を支えるために必要なインナーマッスルが役割を果たしてないのが原因なのかもわかります。

    各部のセンサー同士の振幅が同調していない場合や、振幅の幅に差がある場合は、身体の中で行なわれている力が、どれだけ複雑なものを構築してしまっているかがわかります。加速度センサーは骨格の動きを360度すべての方向への動きを正確に表示しますので、どの方向に対してどれだけの動きを、どれだけの時間をかけて移動しているかが見えます。自分では正確に発射しようと狙い込んでいても、どれだけ正確性のない行為になってしまっているかがわかります。試合になったらダメなのは、必ずしもメンタルの弱さが原因ではないこともわかります。

    これらの加速度センサーからのデータと、触診から得られた情報によって、その人がこれから行なうべき新たな取り組みを決めることができます。そしてそれらに関わるリハビリとトレーニングが骨格の動揺に対してどのような効果があるかを、次回の加速度センサーでの検証と、得点・的中分布の比較によって正確に調べることができるのです。その時々の調子の良さ・調子の悪さが、自分の身体の動きの何が原因でそうなっているかもわかります。そうすることで、スランプなどとは無縁でいられることができるのです。試合での経験が少なくても、いきなり本番で能力を発揮することができるのです。中途半端なテクニックに多大な練習量、そこに気合いや根性などの根性論的な取り組みは、時間のムダなのです。

    失敗や遠回りを続けているうちに、自分が競技の第一線で活躍できる時間はどんどん短くなっていくのです。身体に故障を抱えてしまったら、それこそ終わりです。経験を積んで上手くなるとか、何度か失敗しているうちに上手くいくなんて信じ込んでいるのは、完全に間違っているのです。4年に1度しかないような場面を、何回失敗できるというのか。失敗を繰り返しているうちに、自分の競技人生なんて終わってしまうのですよ。

    トップレベルの中でも限られた選手にしかこういった機会は与えてもらえませんが、けいはんなアーチェリーでは初心者へのアーチェリーレッスンでこれらも使い、合理的にステップアップしていきます。アーチェリーの上達なんて、本当に簡単なんです。アーチェリーがなかなか上手くならないのは、教わっている(行なっている)内容が非合理的だからなのです。冬場に射ち込むなんて、余程のトップレベルの選手以外はナンセンスです。

    この冬の間は、貴重な貴重なオフシーズンなのです。春から全力で戦えるようになるためには、世界で最も優れた取り組みを行い、スポーツ科学の最先端を取り入れ、正確にウィークポイントを洗い出し、しっかり休息をとり、リハビリとトレーニングでじっくりと上達を目指さなければなりません♪

    アーチェリー体験会のお知らせ

    2016.01.20 Wednesday

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      多く寄せられるご要望にお応えしまして、アーチェリー体験会を開催いたします♪ この機会にご都合あわせて、ぜひお越しください。



      開催日時は、2月14日のバレンタインデーです。あなたの想いを射止めることができるかどうか、チャンレンジしてみませんか?

      ■けいはんなアーチェリー アーチェリー体験会

      日時 2月14日(日曜日)

      会場 奈良市総合福祉センター体育館

      住所 奈良市左京五丁目3−1

      時間 午前9:30−11:45

      料金 体験600円 見学・お付き添いの方150円(センター利用料金)

      対象 アーチェリーというスポーツを体験してみたい方。まだ本格的なレッスンを受講するほどでもないが、いちどアーチェリーをしてみたい方。世界トップレベルの指導者からのアーチェリー体験をしてみたい方。お子様にアーチェリーをさせてみたい方。アーチェリーに興味がある方ならどなたでも。

      申し込み期日 2月12日

      申し込み方法 問い合わせフォームにお申し込み下さい。

      ※体験の方、見学・お付き添いの方それぞれ事前の申し込みが必要です。

      ※今回は本格的なレッスンではなく、アーチェリーの体験会です。お気軽にお問い合わせ、お申し込み下さい。

      ※お申し込みをされず、直接会場にお越しになられた場合は体験できませんのでご了承下さい。

      春の本格的なスポーツのシーズンイン前に、ぜひ一度アーチェリーをご体験下さい♪
       

      ジュニアの弓具は 総額2万円もしない

      2016.01.18 Monday

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        ■アーチェリーを普及させないために必死の大人たち

        アーチェリーというスポーツを取り組んでみたいと思う人は、実に多いです。けいはんなアーチェリーでは、アーチェリーに取り組む初心者の方が大幅に増えました。スポーツとして正しい取り組みを行っていれば、アーチェリーに関心を寄せる人が増えていき、地域の垣根を越えて多くの方々がレッスンを受講されるようになります。

        しかし他の多くの地域のアーチェリー指導組織やクラブでは、けいはんなアーチェリーのような広がりはなかなか見られません。日本にこれだけアーチェリーができる施設が多いにも関わらず、一般スポーツとして普及しない理由は4点です。

        ,修僚乎弔離瓮鵐弌爾梁燭が、自分のレベルに見合わない高性能すぎる、超高額な弓具を使っていること。練習会ではなく、道具自慢大会になってしまっています。トップレベルの人間ならともかくとして、的一面に矢をバラ撒くようなレベルであっても、超高額な製品を使っています。そんな状態をさらしていては、アーチェリーは金持ちにしかできないスポーツだと思われ、一般の人の足が遠のいていくのは当然です。

        △修海任了愼骸圓、レッスン受講生の前で高額な弓具を使って見せていること。その弓具はいくらなのか?とレッスン受講生から必ず、使っている弓具の価格を聞かれます。レッスン受講生にとっては、指導者が使っている弓具が自分にとって最初の基準となって植えつけられてしまうのは当然です。

        アーチェリーショップが高額な弓具を勧めること。アーチェリーは野球やサッカーのように競技人口が多くありませんので、短期的な利益を確保しようと客単価をつり上げる事を第一に考えます。初心者に他社との互換性のないホイットのフォーミュラタイプのハンドルを勧めるのは、他に理由はありません。一旦それを買わせてしまうと他社製品との互換性がないために、フォーミュラタイプの高額なリムを買わざるを得ない状態に追い込むのです。これまで何度も書いてきたが、上級者となって高得点をだせるようになるまでは、弓具にお金をかけるべきではありません。これからアーチェリーを始めたいという初心者に総額25万円の弓具を勧めるのは、客を金だとしか見てない証拠です。最初から高額な製品を勧められたら、断ってください。自動車学校での教習に、F1などのフォーミュラカーを買って持ち込むような滑稽なものになってしまうのです。

        せ愼骸圓箸靴討離譽戰襪低い指導者しかいないこと。競技者上がりの指導者が多いですが、本当に指導者としての指導を徹底的に受けてきた生粋の指導者は、ほとんどいません。日本体育協会のスポーツ指導員は、中卒レベルの頭であれば、誰でも取得できる資格です。資格といっても国家資格などのような厳密なものではありません。資格保有者を増やさんがための資格です。骨格や筋肉の専門家などではありません。アーチェリーのグリップに合わせるための手の形状をエラソーに教えているにも関わらず、手根骨の名前も形状も、それぞれがどのような機能と役割があり、グリップのどの部分にどの骨を当てるのか、正確な射を行なうためには、あらかじめどんなリハビリを行なわなければならないか、TFCCに負担をかけないためにどうするべきか、ということを正しく説明できないレベルです。「しっかり押す」(笑)とか「まっすぐ引く」とか「大きく射つ」というような、選手時代の経験則に基づいたレベルの低い指導しかできない、完全に時代遅れの人ばかりなのです。身体の知識が、どうしようもない指導者が多すぎるのです。身体を鍛える前にしなければならない事が多いにも関わらず、何もわかってないのです。そんな指導者に習っているから、どれだけ練習しても上手くならないのです。

        ■ご利益などない弓具への投資

        アーチェリーが高い高いと言いますが、何にそんなにお金をかけたら高くなるのでしょうね。安けりゃそれなりしか当たらなくて、高けりゃ当たるのか?そんなバカな話はありません。初詣のお賽銭は、5円玉を投げようが、5万円押し込もうが、ご利益に変わりがないのと同じです。信じようが思い込もうが勝手ですが、高けりゃ当たるのならば、日本のアーチェリー界は全員が上級者のハズなのです。それらを使って「ヘタな鉄砲、数撃ちゃ当たる」と言わんばかりに実射を繰り返しますが、そんな練習は、大吉が出るまでおみくじを買い続けるようなものなのです。アーチェリーは本当は、最初の1射も最後の1射も、すべて正確に的中するスポーツなのです。自分自身の性能を高めるためにお金をかけずに、使う弓具には大金を払えてしまうという、誤った金銭感覚を修正することから取り掛からなければなりません。

        弓具の選択肢が少なくて、すべてが高額だったのは20世紀の話です。最初に購入する弓具に数10万円や10数万円の弓具を買わせるクラブやショップは、完全に時代遅れなのです。そんな昭和時代の良くない商習慣を今でも引きずってるショップも多いので、本当に困りますね。初心者に10万円を越えるような見積もりを書いてるから、新しい人たちは増えていきません。これからアーチェリーというスポーツに取り組んでみたいという人であっても、イザ自分の弓具を買おうとなった頃に、次々とアーチェリーから離れていくのです。

        弓具が高いのは、ハイエンドモデルを買わされるから高いのです。初心者に高額なモデルを勧めるショップに行くから高いのです。クラブ全体が高額な弓具自慢の集団に成り下がってしまっているから高いのです。アーチェリーをスポーツとして正しく取り組むのが目的であれば、最初に所有する弓や矢に大してお金はかかりません。そもそも最初は自分の弓具は必要ないのです。最初から世界トップレベルの選手が扱うような高額なモデルを選んでしまうと、すべてムダ金にしかなりません。最初からそんなものを使ってしまうと、その性能を永遠に使い切ることのない、悲しいアーチェリー人生を送ることになってしまうのです。そんな可哀想な人ばっかりです。

        上手くなるためには、何を使っても当てることができる身体を作り上げる事が先なのです。そのためにはまずは弓を引かずに、身体づくりの基礎から始めなければなりません。トレーニングではなくリハビリです。そして軽くて弱い弓を使って、それを完璧に使いこなせなければなりません。それをしていない、またはできないのであれば、重たい弓と強いリムが自分の身体を襲うことになるのです。

        そもそもアーチェリーを始めようと思ってみたところで、あなたの脳ミソは、スポーツをするためのアスリートとしての運動脳が失われている状態で弓を射とうとしている、または、そんな状態で実射をさせられているのです。身体の各部が自分の思い通りに動かせるワケがないのです。自分の身体を隅々にわたって、自由自在に動かすことができないでしょう?だから中級者が筋トレしても効果がないのです。頭も身体もそんな状態だから、真の上級者以外には、弓にも矢にも、性能なんて必要ないのです。良心的でないショップの餌食になってしまったら、上達どころではないのです。

        ■小学生に6ケタの弓具を勧めるショップがある・・・

        レッスン受講生以外の方からよくある問い合わせが、小学生や中学生にどんな弓具を使わせたら良いか?というものです。小学校低学年の子供にアーチェリーをさせたいとショップに連れて行くと、大体10万円くらいかかると見積もりを渡されたという相談をチラホラ受けますね。見積もり画像をメールで添付していただける事もありますよ。本当に狂っていると思います。

        ドローレングス(引尺)20〜23インチ程度という短さで、しかもどんなに頑張っても30mを飛ばすのがやっと(そんな距離を射たせてはいけない)という小学生や、これからアーチェリーを始めようとする、まだ身体も出来上がってない中学1年生に、どれほど精密で高性能な競技用機材が必要だと言うのか。

        最初の数年は、地面も射つし、的の外側の木枠や鉄製の台を射って矢を壊してしまうものです。私も最初の頃は、よく的外に当ててしまったり、地面を滑走させてしまったものですよ。ストリンガーを使ってのストリングの張り方がマズくて、リムを壊すことだってあります。なのに、「どうせだったら、このくらいのグレードを買っておいた方がいい」と言われたそうですよ。その「どうせ」って、なに?どうせ使いこなす事などできませんよ(笑)最初の頃は何でも壊してしまうものなのです。自分の扱いが原因で壊してしまってもそれほど大きな負担にならないように、エントリーモデルはビックリするほど安く価格設定がされているものなのです。しかも安いそのエントリーモデルの数々は、指導している私たちが使って試してみると、ビックリするほどの的中能力を有している製品があるのです。初心者や中級者などの上級者でない人が上級者用モデルを使うのが、いかにバカらしい事かがわかります。

        アーチェリーにおいては、それぞれの部品は、必要に応じて買い揃えていくのが鉄則です。「いずれ使うようになるから買っておけ」というのはショップの常套手段ですが、最初から何でもかんでも買ってはいけません。初心者がフルセットを揃えてしまうとそれらを早く装着して使いたがるので、上手くならないどころか負担が積み重なって身体を壊します。成人でも注意が必要なのに、成長期の児童や生徒には、弓の強さや重量に関しては特に慎重にならなければなりません。

        ■アーチェリーにおけるスポーツ障害

        ジュニアや初心者用のレベルアップに向けての弓具を紹介する前に、どうしても伝えなければならないことがあります。それはアーチェリーにおけるスポーツ障害についてです。

        筋肉や骨格は、動きによって疲労すると、休ませることで修復・回復します。そのサイクルを繰り返すことにより、スポーツに応じた強い身体を作り上げることができます。しかし身体の特定の部位を繰り返し動かし続けると、身体は必ず傷んでいきます。その場所が修復されるペースが間に合わず、再び運動が加えられると、障害が起こります。それが進行すると痛みとなって伝わるようになります。痛みを感じた時には、障害が進行している状態なのです。ですから「トップレベルの選手は1日で何100射している」と言われても、絶対にマネしてはいけません。初心者に実射数を多く課す指導者は、確実に選手の身体を壊します。

        アーチェリーというスポーツは、弓を使って矢を発射させるたびに、毎回必ず同じ動作を繰り返します。1日で100射の人は100回、200射の人は200回という具合にです。1回の負荷はそれほど高くないにも関わらず、その回数が多いのです。練習での多くの場合はインターバルを置かず、矢取りから戻るたびに射つので、身体を痛めつける見本のような、良くない実射の繰り返しを行っています。クールダウンもアイシングもしていません。実射を終えたら弓具を片付けて帰ります。しかもほとんどの人が弓の力を骨格で支えることができず、筋肉を総動員してどうにかエイミングしています。身体の使い方が正しくないのです。ですから、正しい指導を受けずに黙々と実射を繰り返している人は全員、身体を壊すような練習をしています。競技中に引き戻しの回数が多い選手はなおさらです。選手寿命を短くするために、必死になって行射してるようにしか見えません。

        選手であろうが愛好家だろうが同じです。すべてが適切でなければ、そのうち腱板損傷、肩峰下滑液包炎、肩鎖関節炎、肩関節不安定症、TFCC損傷などに悩まされるようになります。すでにスポーツ障害を抱えているにも関わらず、異変に気づいていない人もいます。痛みが大したことないからと、練習を続けている人もいます。痛みに耐えながらも、痛みを乗り越えて練習を続けようとする人もいますが、はっきり言ってナンセンスです。スポーツは拷問やガマン大会ではないのです。

        正しい骨格のポジションへ誘導するための筋肉の使い方の指導を受けて、適切な弓具を扱って、適切な量の練習と正しい身体のメンテナンス、そしてセラピストからのリハビリとトレーニングの指導を受けて、有酸素運動を正しく行なっていれば、アーチェリーのような簡単な、アスリートレベルの低いスポーツで身体に故障を抱えることなどありません。

        けいはんなアーチェリーでは念には念を入れ、アーチェリー指導者だけの偏った経験則による指導ではなく、スポーツ医療チームと一体となったレッスンを行なっています。本人の痛みの申告の有無に関わらず、スポーツ整形のドクターや、スポーツ理学療法士の先生方が、スポーツ医療のエキスパートという立場から客観的にレッスン受講生の皆さんの身体の状態を探っていますので安心です。

        身体の状態は全員ちがいます。年齢に性別、身体の柔らかい人、固い人、初心者に経験者、実に様々ですが、自分のハンドルを買ってすぐにセンターロッドを装着している人は、かなりの割合で肩に異常をきたします。これは年齢性別関係なく注意が必要です。

        小学生に25インチのアルミハンドルや、Vバーとサイドロッドを装着させるような事は、絶対に行なってはなりません。大人でも、最初の1年間はセンターロッド1本に留めます。先端のウエイトは取り外して身体への負担を減らします。身体の中身はスッカラカンなのですから、弓具を見た目だけ上級者のマネをしても、良いことなど1つもないのです。「引ける」と「扱える」は決定的に違います。それが正しく判断できない指導者から学ぶと、大変な目に遭います。インナーマッスルが使えずに、アウターマッスルでしか弓を引けなくなってしまうのです。

        肩関節不安定症になる最大の原因は、アーチェリーを始めてまだ何年も経たないうちに、競技用ハンドルにスタビライザーを装着してしまうことにあります。サイトのエクステンションも、最初の頃は最長の場所に設定してはいけません。肩関節を保持するために必要な腱板は、最初は誰もが細くて脆弱な状態にあります。肩関節の保持に関わる腱板は、ほとんど負荷のかからない状態で長い期間をかけて養っていかなければなりません。にも関わらず、重たい弓を(引きが弱くても弓が重いとダメ)繰り返し扱うと、最初から身体に備えているアウターマッスルで弓を保持して射たざるを得ない状況になります。

        それを続けているうちに腱板は脆弱な状態にあるにも関わらずアウターマッスルはどんどん強く大きくなっていくので、腱板はアウターマッスルに負けて肩内部のバランスが取れなくなり、次第に肩関節不安定症に陥ります。肩関節不安定症がアーチェリー特有の故障だと思われるほど、他のスポーツに比してアーチェリーをしている人には肩関節不安定症の割合が特別多いのは、そういった理由があります。ですから絶対に弓具は上級者のマネをせずに、軽くて弱いものを使って長く取り組まなければならないのです。「始めて半年したからVバー装着」とか、「そろそろウエイトを1つ増やそう」とか、そんな暴力的なものであっては、決してならないのです。

        ですから最初から自分の弓を買ってはならないのです。初心者用のハンドルがグラスファイバーとプラスチックを用いた非常に軽量に設計しているのは、とても大事な理由があるのです。自分用の25インチハンドルを買ったときに大して当たらないのは、初心者の最初の頃に、適切な指導を受けることができなかった証拠なのです。最初から競技用の高額で高性能な弓具を買わされてしまうと、アーチェリー人生の設計が大きく狂います。

        最初のボタンを掛け違えてしまっている状態なので、どんなに練習を重ねても上手くなりません。上手くなるには、もう一度最初からボタンを掛け直さないといけません。なので、すべてのボタンを外す作業から取り掛からなければならなくなるのです。初心者には初心者用、中級者には中級者用、上級者には上級者用の弓具があるのは、理由があるのです。周囲の人が使っている高そうな弓具を欲しくなるマインドに犯されてしまう前に、よく考えてみましょう。

        ■ジュニア用の弓具は こんなにも安い!



        これは小学校中学年の児童が使う弓ですが、こうしたジュニア用のアーチェリーの安さときたらビックリです。ハンドルはプラスチック製で軽く、肩や腰に負担をかける心配がありません。このハンドル・リムのセットには、レストとストリングが標準装備されています。これにプランジャー・サイトを装備して、的を狙って実射ができるこの状態での金額は10,600円です。これはオモチャではありません。体格の成長段階に合わせたステップアップ用機材です。

        54サイズで12ポンドと記されてますが、小学生のドローレングスでは10ポンドもありません。これも、いきなりこれらの弓を買って練習に使うのではありません。これまでの半年程度の期間を竹を加工して作った、もっと弱い弓を使って練習してきました。スポーツ医療チームと一体となったレッスンを受け、アーチェリー以外にも他のスポーツをして、心肺機能と持久力を高めています。弓具よりも、そちらの方が大切です。

        ■ジュニア用のタブと矢



        児童用の1枚革のタブは仕入れても数百円でありますが、あまり使い勝手のよいものではありません。しかし製品としてのタブには小さな手に合うものがほとんどなく、あるにはあるのですが、不思議なことにタブ革の全長が異様に短くカットされてますので、なかなか一発で合うものがありません。そのため小さな児童用のタブは、こちらで製作してプレゼントします。その人に合わせてジャストサイズのものをワンオフ製作するので、小学生でも安心して使うことができます。ストリングのテンションに合わせてタブ革の柔らかさを変えることができるので、ひとりひとりのレベルに合わせたストリングインフォメーションを感じるものを作ることができます。ポンドの低い弓を扱っている間は、この柔らかい牛革製のタブでの取り掛けを覚えることが、その後のアーチェリー人生にとって、かけがえのない宝になります。

        もう少し手が大きくなったら本格的なものを使います。本格的なタブは、購入しても2,000円です。最近では女性や子供に合いそうな小さなサイズのプレートのタブがあるので、タブプレートを加工しなくても使えるものがあります。それが使えるようになるまでは、これを使って練習します。このタブの材料費は100円程度です。革は交換できるように作っていますので、使いこんで傷んできたら交換します。小学生は1年も経てば身体の成長に応じて指の太さも長さも変わりますので、身体の成長に応じてその都度、プレートや革のサイズを大きくしていきます。既製品よりもこのようにハンドメイドのほうが、一人一人に合ったものを使えて便利です。

        ジュニアには最初からコードバンのような、コシのある強い素材を使ってはいけません。アーチェリーにおけるストリングの取り掛けが、スキー用の手袋で雪玉を握るような大雑把な感触になってしまうからです。ソフトで繊細な取り掛けができるようにならないと力まかせになってしまい、大きな試合で緊張したらガッチリ失敗する選手にしかなりませんからね(笑)



        児童が自分の矢を買ってもらう前にレッスンで同じものを貸し出して、扱いに慣れてきたころに自分用の矢を用意してもらいます。矢はジャズの1214です。1ダースも買う必要はありません。最初は6本あれば十分です。羽根は初心者用のゴム羽根です。矢は6本で3,400円です。

        これらを使って的にちゃんと当てることができます。プラスチック製のサイトですが、低ポンドでは的中に関わる問題もなく、普通に使えます。小学生は高学年になるまでは18mを超える距離を射たせることがなく、レッスンが中心なので、実射をさせたとしてもほとんど近射しかしません。レッスン用機材としてはこれで十分です。これ以上の性能があったとしても、必要になる場面がありません。サイトは1セット1,000円です。弓を落下させたり、スタンドに置いた弓を倒して壊してしまっても、それほど大きな痛手はありません。こういったものを使って、扱いや取り回しに慣れていくのです。

        弓は10,600円、矢は3,400円、防具類とクイーバーとスタンドが5,800円。弓具の総額は19,800円です。2万円にも満たない金額で子供のレッスンに使えるアーチェリーが買えるのです。ジュニアのレッスンに、これ以上のものは必要ありません。なのに、この5倍の金額の見積もりを渡すショップがあるのです。本当にビックリします。

        当たり前なので特に詳しく書きませんが、ストリングはダクロンを使います。ハンドル・リムのセットに付属しているストリングの全長が合わない場合もありますので、そんな時はストリングを作ってお渡しします。ジュニア用のダクロンストリングは54サイズの10本弦なので、材料費は100円くらいです。けいはんなアーチェリーでは、無償で作ってお渡ししています。

        ■どんどん直して使おう!

        矢はインスパイアが使えるようになれば、柔らかいアルミ矢のように頻繁に曲げてしまうこともなくなりますが、インスパイアの1400番が使えるドローレングスと実質ポンド数になるまでは、ジャズの1214や1413のような非常に柔らかいスパインのシャフトを使います。



        しかし使い込んで、よほど柔らかくなった畳か、巻藁や段ボールでも射つか、周囲の大人が抜いてあげない限りは、児童達が扱っているうちにシャフトは曲がっていきます。これは別の小学生が練習で使っていたジャズの1413です。

        矢を抜く時に地面に落として踏んづけてしまうこともありますし、畳のフチに当たってバウンドしたような場合や、的の枠に当たって跳ね返ってきたような場合は、シャフトが変形してしまいます。先日の屋外での練習から持ち帰った矢は、上記のように跳ね飛んだ衝撃で明らかに大きく曲がったシャフトの他にも、2本のシャフトに曲がりがありました。アロープラーを使っても、子供の力ではシャフトを曲げないように抜くのは大変です。大人が手伝っても曲がります。スパインの柔らかい矢は曲がるものなのです。外的損傷がなければ、修正して再び使えるようになります。



        シャフト修正のためのストレーナーがあればいいのですが、わざわざ買うほどのものでもありません。木の板に穴をあけた修正器具ですが、このような曲がりを修正させるための道具を指導者が持っておけば、実射に問題のないレベルにまで修復することができるの便利です。ただし、シャフトの状態によっては修復中に折れてしまう場合もあります。これまで多くのシャフトの修正を行なってきた私でも、シャフトを破断させてしまうこともあります。指導者はシャフトの表面の状態をくまなく観察して、修復するか廃棄するかを判断してください。

        修復して使えるならいいのですが、破損してるシャフトまで無理して直して使い続けて、発射の瞬間にシャフトが目の前で折損しても困ります。安全を犠牲にしてまでもケチケチする必要はありませんので、シャフトにキズや凹みがついたような場合は廃棄してください。ポイントが破損しておらずまだ使えそうな場合は、抜き取って保管しておきましょう。ジャズ1214の場合はGノックを使いますので、ノックも引き抜いて使います。

        ■アーチェリーの普及と啓蒙を本気で考える

        アーチェリー製造メーカ各社は決して高額な製品を売るばかりではなく、ジュニア用や初心者用の弓具のラインナップを安価に揃えて、アーチェリーというスポーツを啓蒙していこうと努力をしています。しかし日本ではそれに乗っかるどころか、完全に無視したかのような考えのショップが多いのです。その相手が大人であっても子供であっても、とにかく高い製品を売りつけようとします。子供にアーチェリーをさせたいと願う親が乗ってきた車や、身に着けている服装のブランドやアクセサリーを見て、持ちかける金額に対する顔色や反応を見ながら、最初の弓具の総額を20万にするか30万にするかを考えます。良心的ではないショップは、もはやプロショップなどではなく、プロの商売人なのです。利益追求が目的であれば、それは当然とも言えます。しかしそれこそがアーチェリー人口の広がりを見せない、最大の理由でもあります。最初はこれでいいと言っても、いろんな理由をつけて、とにかく価格をつり上げていくのです。他に競争相手となるショップが少ないので、それを言われるがままに買わされることになるのです。

        アーチェリーというスポーツを本当に普及させたいと考えるのであれば、最初に購入する弓具の総額を3分の1や5分の1にまで引き下げ、アーチェリー人口を3倍から5倍に増やす努力をすべきなのです。そうなれば競技者数は増えていきますので、各連盟や協会は収益が上がっていきますし、ショップでは消耗品が売れに売れるという状態をつくることができ、弓具の価格はさらに下がるのです。そこで正しい指導の取り組みがなされていれば、強い選手は自然に多く生まれてきます。

        初心者に25万円の見積もりを書いている場合じゃないのです。70mで黄色以外に当ててしまうレベルの選手に、X10にタングステンポイントを装着した、1ダース6万円もする矢を勧めている場合じゃないのです。高校生が使っている弓具の総額が35万という生徒の話も聞いて、開いた口がふさがりません。それが全国1位や2位を争うようなレベルの生徒ならまだしも、70mで650〜660点くらい、今どき総額8万円の弓具でも同じ得点が出るのですよ。本当にバカバカしいのです。

        体重が25キロ程度の小学生に、アスリートとして究極の身体を有したレベルの人間でないと使いこなせない機材を売りつける、日本の狂ったアーチェリー販売業界。しかもそれらを使って子供たちが身体を壊すときた。小学生や中学生のスポーツ障害なんて、あってはならない事なのです。結局は高いお金を払って身体を壊すような悲惨な状態を生み出してしまっているのです。そんな人たちからの相談が無くなってしまう日を、心から願います。

        大切なのは、弓具を扱うための自分の身体の性能にあるのです。バランスボールの上でお尻を着いて正座して(※ヒザ立ちではなくて正座)ゴムチューブでシャドーシューティングができなかったり、バランスディスクの上で片足立ちでのアンクリング(右足で立つなら、浮かせた左足の甲を左手で後ろで持ち、右腕を右の耳に当てて上にしっかり伸ばした状態で、ディスクの上で片足で立ち、ディスクの上に立つ足首を前後左右に動かす)ができなかったりと、そんなお粗末な身体コントロールでは、高性能で高剛性で高反発な高価なフラッグシップモデルにお金を投じることなど、紙幣を焼却炉で燃やすようなムダ金にしかならないのです。それを使って高得点が出せてないのですから、ムダ金以外の言葉が見当たらないのです。買って所有したことによる自己満足以外に、どんな素晴らしい上達の効果があったと言うのですか?そこに投じた金額と同じ額を、弓具を買う前に自分の身体に投じてみるといいのです。どちらの方が効果が高いかは、考えなくてもわかるというものです。

        先にも書いたが、多くのアーチャーは無用に高額な弓具と、自分には必要のない弓具までも買い揃えて、弓に重たい補器類を取り付けて練習と称して実射を繰り返し、上手くならないその先に、身体の故障を抱えるという悲惨なアーチェリー人生を歩んでいるのです。私たちプロの指導の専門家からすると、アーチェリーを上達するためには高額な弓具など必要ありませんし、本当に上達するまでは弓具に性能すら必要ないのです。ここで紹介したジュニア用の総額2万円にも満たないレッスン用弓具で、18mで継ぎ矢する的中精度があるのです。

        まぁ、はっきり言うと、アーチェリーが高いわけではありません。こうした2万円のレッスン用機材を使ってる子供たちに、25万円とか30万円のフラッグシップモデルの弓具を振り回しているイイ歳した大人たちが太刀打ちできない情けない構図ができてしまう現実を、すべてのショップとすべての指導者、すべてのアーチェリー愛好家が見つめなおすべきなのです。自分が弓具を売った相手が上達もしないし、アーチェリーというスポーツが普及しないのも、ショップの人間と指導に携わるすべての人間は、それはすべて自分の責任なのだと考えて行動を改め、これからアーチェリーを始めようと考えている人たちに、輝ける路を指して導き、共に歩んで行かなければならないのです♪

        タブ革の世界最高級コードバンと指先のケア

        2016.01.15 Friday

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          ■タブという防具

          アーチェリーでストリングを取り掛けてリリースする際に、指先をストリングから守る防具として、タブやグラブがあります。昔は初心者のレッスンでは牛革製のグラブを用いて取り掛けを学びましたが、現在では少し柔らかめの牛革を用いたタブが使われています。

          初心者がグラブではなくタブを使うことについての問題は多々あるのですが、今回はそれらの点についての説明は割愛します。

          初心者用のタブの表革に牛革が使われるのは、グラブを使う理由と同じです。引きの弱いリムではストリングのテンションが低いために、丈夫でコシの強いコードバンを使うと、指先のストリングインフォメーションがわからなくなるからです。レッスンを続け、上達とともに徐々にポンドアップしていくに従ってストリングのテンションが増し、それに伴ってタブの表革は上級者用の素材を使うようになります。近年は一部で様々な化学合成素材もありますが、アーチェリーでは上級者用のタブ表皮の素材には、コードバンを使います。

          アーチェリーのタブ革に使われるコードバンを検索すると、このブログがヒットするようです。先に言っておくと、タブの革なんてよほどの上級者でもない限り素材を気にしても仕方がありません。タブというパーツは指先をストリングから守る防具でしかありません。剣道であれば、初段そこそこの低次元で、防具の小手の掌部分の素材に過剰にこだわるようなものです。こだわることに意味がありませんし、こだわったところで違いもわかりません。わかったような気になっている、単なる自己満足に過ぎません。

          18mで550点も出せないうちは、指先が皮革素材で保護できていればイイだけなので、タブ革にどんな性能を求めても、何を使っても得点は変わりません。ただし、正しい取り掛けとリリースをマスターしたレッスン受講生が、指導者の指示で練習量を増やしていくような場合は、コードバンを使うこともあります。リリースの際に指が痛いというのであれば、それはタブの素材が原因ではなく、取り掛けのマズさや、自分のレベルに合わないポンドアップが原因であること、それに深指屈筋の過緊張(腕力で引っぱってる)によってリリースが不正確である事が原因な場合が多いので、タブ革にこだわるよりも先に、リムを弱いものに戻す事や、ドローイングのアプローチを根本的に改善しなければならない人が多いです。

          ■タブがどうこう言う前に まずは指先のケアから

          タブ革のコードバンが何がいいというような相談がやたら多いですが、タブ革の素材にこだわる前に、あなたの指先の皮膚の状態はどうなっているか?と心配になります。1日で何100射もするクセに、多くの人は単に射ちっぱなしで、守らなければならない大切な指先を、一切守ろうとしていません。そんなの単なる乱射に過ぎません。もはや、健康という状態を逸脱しているのではないかと思われるような指先になってしまっている人もいます。それが命をかけて世界で戦うような選手であればまだしも、それほど大した得点でもない中級者だったりします。

          アーチェリーとは、身体を痛めつけるスポーツではないのです。アーチェリーの射に関するテクニックは必死になって身につけようと練習に励むのに、指先の状態を放置して実射を繰り返していては、何の意味もありません。コードバンの素材にこだわる前に、自分の指先という大切な素材の状態を、とことんこだわり抜いてください。

          指先が痛んだり角質化がひどいという人が多いですが、練習前・練習中・練習後に、ワセリンを使って常に指先をメンテナンスしていれば、そんなヒドイ事にもなりません。ワセリンはハンドクリームのようにベタつきませんし、皮膚にすり込んでいるうちにサラサラになります。保湿効果が高いので、乾燥した冷たい空気に触れる部分の肌に塗っておけば、ひびやあかぎれのような症状を防ぐこともできます。指先に塗って少し余ったぶんは、唇に塗っておけばリップクリーム代わりにもなり、笑顔が苦痛に歪むこともありません(笑)



          現役選手だった頃も指先は常にメンテナンスしてきたので、年間10万射以上をこなしていた時代であっても、月に数10射しかしない今でも、指先の状態はほとんど変わることはありません。指先がリリースの繰り返しによる角質化に悩まされるようなこともありません。現役時代には「本当に練習してるのか?」と言われたこともあります。この画像は、ワセリンを塗ってない普段の私の指先の状態です。リリースを行なうデモンストレーションの際には、事前にワセリンを指先にしっかりと摺り込んでおきます。実射数が多くなる場合は、矢取り3回に1回程度のペースで、ワセリンを摺り込みます。ハンドルのグリップの天井部分に当たる、親指の付け根部分も同様にメンテナンスを行ないます。

          同時に指先から手のひらまでをマッサージすることで、腱鞘炎などの故障防止にもなるのです。指先のケアについて無頓着の人が多すぎますが、リリースに関する大切なケアなので、決しておろそかにしてはいけません。



          ワセリンはこのように、スクワット容器に入れると、携帯に便利です。このような容器は近所のダイソーなどの100円ショップに行けば手に入ります。奥さんや付き合っている彼女に聞けば、余っているのをひとつもらえるかも知れません。この寒い季節はワセリンが固いので大丈夫ですが、酷暑時は容器から漏れ出すことがありますので、ファスナー付きのビニール袋に入れると安心です。プラスチック容器なので煮沸消毒することができません。皮膚に使うものなので、容器に詰め替える前にエタノールで消毒してください。メタノールが含まれている燃料用アルコールや、パーツクリーナーなどの有機溶剤は、絶対に使ってはいけません。



          ワセリンを指先に摺り込んだ状態がこれです。しっとりサラサラになります。こうして常にメンテナンスを行い、ストリングの摩擦から指先を守ることで、アーチェリーはさらに楽しいものになります。ハンドクリームを使うと、タブの裏革がネトネトになってしまいますので、基本的にはワセリンを少しずつ使います。

          この寒い時季は筋肉の動きが悪いので、スムーズなリリースができなくなる人が多いです。そうなるとリリースの度に冷えた指先が痛むので、マメにメンテナンスをして、同時に指と手のひらと腕をしっかりほぐしておきましょう。ワセリンは薄く塗り伸ばすとベタつかずサラサラになっていきますので、適量を塗ればグリップや取り掛けが滑るようなことにはなりません。しかし量が多すぎると石鹸やハンドソープでは流れ落ちないほどになりますので、少しずつ試してください。

          タブという製品は、指先を守るための防具です。なのにその肝心な指先をメンテナンスしないでいるのでは、何のためにタブの革にこだわっているのか、意味がないのです。指先が固く角質化してしまったのでは、どんな上質なコードバンの手触りも、わからなくなってしまうのです。アーチェリーの上達は、むやみに身体に負担を強いることではありません。指先を丁寧にメンテナンスせずに1日200射とか300射とか、どんな自虐行為ですか?こんな基本的なケアすら行なわれてない現場が多いので、一体何を教えているのだろうかと、不思議でたまりません。

          ■コードバンという素材

          コードバンとは、農耕馬の尻の皮をなめして革にして、その革を表側と裏側の両側から削りこみ、皮の内部の芯の固い部分を取り出したものです。それをグレージングといって、コードバンを革から取り出すために削り込んだ表面をガラスを使って研磨して、ピカピカの鏡面仕上げに加工します。

          馬から皮を剥ぎ取ったときに生えてた毛の向きを気にする人もいますが、コードバンの表面は、銀面と呼ばれる表皮の層を削り取って加工した、両面が裏革とも言える状態になっています。コードバンとは農耕馬の尻の皮膚を両面から削って内部のコードバンの層を取り出したものなのです。それを鏡面仕上げにしているので、コードバンの表に見える塗装を施した面には、毛穴は見当たりません。多くの人が馬の皮膚の表面だと思い込んでいる皮革の表面は、実は皮革の深層部分なのです。

          ごくまれに汗腺の穴が見えるものもありますが、ほとんど気づくことはありません。コードバンはそもそも表皮を失っているのですから、毛の生えてた向きを気にしても仕方がないのです。毛の向きを知るにはコードバンの左右の尻が背面でつながったメガネの状態で購入しなければなりませんが、コードバンの皮革の向きをどちらに装着しても、出せる得点は同じです。皮革には本来繊維の向きがありますが、鏡面仕上げに研磨されてツルツルに加工され、しかも塗装が施されています。ですから皮革の上でのストリングのサービングとの抵抗は、私が仕入れているコードバンであれば、革をどの向きにして使っても変わらぬ性能を発揮します。

          現在コードバンを製造しているメーカーは、世界にたった2社しかありません。兵庫県姫路市にある新喜皮革(しんきひかく)と、アメリカのシカゴにあるホーウィンだけです。どちらのコードバンもタブとして使えますが、ホーウィンは新喜皮革のような鏡面仕上げではなく、表面にザラつきを残した状態の仕上げです。馬の質感を残してると言えば美しい言い方になりますが、それでは牛革も変わらないように思えてしまいます(笑)

          新喜皮革のコードバンの方が安くて(日本国内で買うことができるので)クオリティが高く、おまけに納期が読める(とは言っても8ヶ月〜1年数ヶ月程度かかる)ので安心です。新喜皮革のコードバンは、169,000円の鞄工房山本製の高級ランドセルの素材として使われていたり、高級革靴としての素材としても有名な、世界中のセレブから愛されている高級素材です。芸術品や工芸品に近い物づくりの現場で、熟練のクラフトマンが使う素材なのです。本当はアーチェリーのタブに使うのは、とっても失礼な話なのですよ!



          今日はタブ革の材料の、新喜皮革のコードバンが入荷しました。タブのサイズや形状にもよりますが、これでタブ革を75枚程度切り取ることができます。この画像だと3枚とも同じ素材に見えますが、右からコードバン黒芯通しオイルグレージング、コードバン黒芯通し、コードバン黒の順に並べてあります。3枚で58ds(デシ)分、送料合わせて36,116円です。全然高くありません。

          ■コードバンは品薄なんかじゃない

          コードバンの皮革シートは数年前に比べて少し値上がりしてますが、仕入れ原価レベルでの微増なのと、他のアーチェリー用品類が異常に高額なものが多いので、とりたて騒ぐようなものでもありません。高級皮革製品としての世界中からの需要の高まりで、半年程度だった納期が8ヶ月になり1年になり、と伸びつつあるものの、入荷が不安定だと言うのは発注する側の発注のタイミングのマズさにしか理由は見当たりません。それにアーチェリーのタブはバッグや靴とはちがって、単に革を切り取るだけの大して時間も手間もかからない単純な部材です。

          そもそもアーチェリー用品として売られているコードバンを、元々どうしてそこまで高い販売価格に設定しているのか意味不明です。私も所有しているFITタブの交換用のコードバンは、カット穴なしのフリーカットタイプのもので、税込価格は2,160円もします。ネットショップでも1,728円で販売されています。しかしこれでも良心的な価格設定な方かも知れませんね。他には交換用の革だけで3,000円するものや、4,000円するものがありますね。いやいや、金銭感覚が狂ってしまいます(笑) 私が同じものをネットショップと同じ金額で販売したとすれば、驚異的な利益率を獲得することができます。コードバンのタブ革販売は暴利です。呆れてものが言えません。利益率は何100%ですか?アーチェリー愛好家をバカにしすぎていると思います。

          しかも、上質なコードバンを入手するのが難しいと書かれていたりしますが、コードバンは発注すれば大体、あらかじめ知らされている納期通りに入荷してきます。メーカーに直接問い合わせたら、半年とか8ヶ月などと、その都度教えてもらえます。皮革を扱っている問屋さんに尋ねると、そこから少し余裕を持たせた納期を教えてもらえます。大体その通りに入荷してきます。発注枚数が1枚でも10枚でも同じです。どれだけコードバンのタブ革が売れたとしても、在庫量の減少に応じてコードバンの皮革シートを常時発注すれば、在庫を切らしてしまうようなことにもならないでしょう。いつでも注文できるのです。

          コードバンのカラーが変わる可能性があるというのも変な話です。通常はカラーと、芯通しにするかどうか、オイルグレージングするかしないかを決めて発注するからです。生体が原料の皮革なので細かいサイズの指定はできませんが、必ず発注通りの製品が入荷してきます。部分的にキズがあったり穴があいたりした皮革のシートはB品として少し安く手に入れることもできます。中央部分に拳大の穴が開いてるものもありますが、タブとしては小さく切り分けて使うのでキズや穴を避けてカットしますので、こうしたB品でもA品と完全に同じ皮革としてタブに使うことができます。これまで何度もB品を入手したことがあります。いつ出てくるとも知れぬB品を狙っているのでなければ、カラーが変わるような変則的なことにはならないと思いますが、まぁ、そこはいろんな事情があるのかも知れません。高級ランドセルのように、全面にわたって美観が必要になる用途ではありませんので、私はいつもB品ねらいです(笑)



          世界最高の新喜皮革のコードバンには、このようにシートの裏面にステッカーが貼り付けてあります。シールの数字はコードバンの面積を表す数字です。皮革の面積は10cm×10cm単位の表記です。この16デシのコードバンで、9,920円です。1デシ620円ですが、1デシ単位に切り分けてしまうとタブとして切り分けたときに捨ててしまう部分が出てしまうので、できるだけムダのないように慎重にタブ革に形状を合わせて切りぬきます。B品は皮革によってはB品の見分けがつかない場合もあるので、裏に赤い印のステッカーが貼られています。撮影のために赤い印のステッカーをはがしています。これらのうち、2枚はB品です(笑)

          コードバンをタブ革として切り分けているアーチェリーのパーツのメーカーは、自分たちが新喜皮革を扱っているのか、ホーウィンを扱っているのか、必ず知っています。一度でも新喜皮革を仕入れて切り分ける作業をしたことがあれば、製品としてタブに装着して販売されているコードバンが、どちらが製造したコードバンであるかを見分けることができるようになると思います。ホーウィンのコードバンはメガネ(左右の尻が背面でつながった形状)の状態で、近くのホームセンターのクラフト用品コーナーの皮革素材売場に行けば置いてありますが、新喜皮革の方がどう見てもどう触っても明らかに質感が高い上に安いので、新喜皮革のコードバンを定期的に仕入れて、レッスン受講生の皆さんの上達に合わせて使っていただいています。

          ■ダイヤモンドの価値

          コードバンは「皮革のダイヤモンド」とか、「キング・オブ・レザー」と呼ばれてます。皮革の中で、まさに最高の素材だと思います。その製法や製造にかかる年月を考えても、他の皮革とは同一に捉えることができません。



          ですからコードバンをタブとして使うのであれば、このダイヤモンドと称される素材を、アーチェリーのタブとして消費するだけの価値がある、ダイヤモンドのような輝ける完璧な射をマスターして下さい。もろくはかない射であれば、ここまで素晴らしい素材は必要ないのです。何度も書いきているが、私たちは生命から奪った命を消費してスポーツをしているのです。1枚あたりの命の重みが重すぎるコードバンの輝きが、本当に自分に相応しいかを考えて使わなければ、上達どころではないのです。

          コードバンは耐久性が高いと言っても、取り扱いと管理には注意が必要です。タブは人間の汗腺の多い指先で扱うことと、湿潤な日本においては常に乾燥状態に管理しておくことは不可能だからです。タブ革が吸湿と乾燥を常に繰り返すという使用状況に置かれるからです。特に指が触れるタブの裏革をマメに交換しない場合は、表革のコードバンに裏革の湿気が移って変質することもあります。

          多くの選手は練習で使ったタブを持ち帰って形を整えてテーブルの上で乾燥させることもなく、使ったらケースにそのまま収納させるという、皮革にとって劣悪な状況に放置しているのです。ですから永遠に使い続けようなどとは考えずに、皮革の状態がそれほど悪くならないうちに交換してください。特に裏側はマメに交換してください。自分が使っているタブが原因で食中毒になったり、ケースの中でバイキンを繁殖させるようなことだけは、くれぐれも避けなければならないのです。

          コードバンのタブは正しい取り掛けと正しいリリースができていれば、かなり長くもの年数にわたって使い続けることができます。オイルグレージングで多脂処理をしているオイルコードバンであれば、皮革に油脂を補充しなくても10年以上も使い続けることもできます。定期的にオイルを含ませて手入れを行なっていれば20年でも使えますが、長持ちをさせるのが目的の素材ではありませんので、そのような使い方はオススメできません。なぜなら、汗を拭き取ったタオルを洗わずに毎日使い続けるようなものなので、はっきり言ってキタナイです。本来は上級者が取り掛けやリリースを修正する際に新しい皮革に交換して、柔らかいコードバンの表面に残ったストリングの軌跡を1射ごとに確認しながら、更なる上達を目指すものなのです。

          世界最高のコードバンを使うだけの価値があると本当に思っているのなら、新喜皮革のコードバンを購入してみるといいのです。皮革素材専門の販売サイトにも在庫を持っているところがあるので、誰でも買うことができます。仲間同士で切り分けて使っても、アーチェリーのタブとして売られている交換用コードバンを1セット買う金額もあれば、自分ひとりが一生かかっても使いきれないほどの量になります。クラブで1枚買っておいてもイイでしょう。100円ショップで売っている穴あけポンチと、金づちと、カッターナイフがあれば、誰でもタブ革を切ることができるのです。アーチェリーを精密に発射させようとしている人なら、そのくらいは簡単な作業なのです。いちどコードバンをシートで買えば、アーチェリー用品として売られている交換用のコードバンを買うのが、どれほどバカらしいかに気づきます。

          ただし、誰にでもコードバンを勧めているワケではありません。本当にコードバンを使うだけの価値があるのかを問うているのです。技術が未熟であれば、どんな高級なコードバンを使っても「練習」と称して、コードバンをゴミにするための作業を続けるだけにしかならないからです。安い牛革のタブ革で当たらないのであれば、世界最高のコードバンに交換しても高得点が出ることなどありません。

          勘違いしてはいけないのです。弓具を扱ってすべての矢をゴールドにグルーピングさせるために、自分の身体に備えておかなければならない能力を有する事の方が大事なのです。弓具が勝手に高得点を出すのではありません。タブ革の素材の良し悪しを語る前に、あなたの射の良し悪しを見極める事の方が大切なのです♪

          直せるものは とことん直して大事に使う

          2016.01.11 Monday

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            アーチェリーに関する用品は、すべて消耗品です。使っているうちに性能が低下していき、磨耗や破損によって、いつか使えなくなる運命にあります。しかしメンテナンスや修復を行なうことで寿命が延びたり、再び使えるようになるものもあります。定期的なメンテナンスを行なわないことで、製品の性能が短期間で低下してしまう部品もあります。

            アーチェリーは正確に的を射止めるスポーツですので、自分自身の身体を使って正確に発射することが最も大切ですが、使う弓具の性能が低下している状態であっては、どんな高額な機材も意味をなしません。今回はシャフトの曲がりの修理と、プランジャーの修理を紹介します。

            ■練習用アルミシャフトの修正

            レッスンで使うアルミシャフトは完全なる消耗品ですが、折れたり割れたり亀裂が入って本当に使えなくなるまでは、曲がったシャフトを何度も修正して使います。レッスンでは基本的にアーチェリーに対して完全なる初心者が弓具を使いますので、地面や壁、それに金属製や木製の的の枠などを射ってしまうことを前提としています。ですからレッスン機材に高額な製品や高性能品は一切必要ありません。自分の弓具を揃えるレッスン受講生であっても、最初から高額な製品は勧めません。高額な製品を短期間で壊してしまう使い方にしかならないからです。ACEを地面に滑走させたり、壁に射込んでしまうようなお金の使い方はないのです。短期間で壊す可能性の高い製品に高額を投じるのは、正気の沙汰ではありません。最初に使う弓具の性能よりも、自分の身体に投資したほうが何倍もマシな結果を招きます。

            けいはんなアーチェリーはアーチェリー指導組織なので、初心者レッスンで使われるアルミシャフトは何人もが使い回し、一年のうちに何本も壊します。近射で継矢をして破損することもありますし、考えられるありとあらゆる方法で、矢は消費されていきます。ですから修正できるのであれば、何度も何度も修正して使います。カーボンシャフトは修正ができませんが、アルミシャフトは多くの場合は曲がりを修復することができます。ただし、後続の矢が衝突してポイント痕がシャフト本体に残された事での曲がりに関しては、修復を試みると破断する事が多いので、絶対に修復を試みてはいけません。修復するのは、的から矢を抜いた時にシャフトを曲げてしまった場合に限ります。

            日本ではアーチェリーの的には、古畳を使います。最近の畳はウレタンフォームなどの発泡素材が芯材として用いられた軽量な畳が多いですが、軽量を目的としたウレタンフォームではすぐに矢が貫通してしまい、アーチェリーの的としては不向きです。それにシャフト本体には摩擦で解けたウレタンがこびりつき、練習のたびに削り落とさなければなりません。そこで同じ畳でも、日本古来からある藁床(わらどこ)の畳を使うことが多いです。私達がいつもお世話になってる畳屋さんでは藁床の高級畳を製造していて、いつもそちらで古畳を頂戴しています。

            藁床の畳は実測すると、どれも35キロ以上の重量があります。1枚の畳に、それだけの量の稲藁がギッシリ詰め込まれているので、とても固いです。頂戴したばかりの2枚重ねた藁床の古畳に向かって、実質40ポンドで細いカーボン矢を射込んでも、7cm程度の深さまでしか刺さりません。的の畳を交換して最初のうちは、畳の裏側にポイントが飛び出ないほどです。最初の頃のレッスンで使う10ポンド未満の竹のリムでは、矢は刺さらずに跳ね返ってきます。藁床の畳は、それほど固く引き締まっています。

            的に繰り返し矢が刺さることで使い込んでいくにつれ、畳は徐々に柔らかくなっていきます。そのまま使い続けると畳としての結束が解かれ、畳は藁の状態へとバラバラになっていきます。そのためシャフト全長の半分程度まで矢が刺さるようになると、定期的に畳を交換することになります。しかし交換したばかりの的の畳は非常に固く、的に刺さった矢を抜くのが大変です。使う弓のポンド数の高さに応じて抜くのが大変になりますが、ジュニアや初心者にとっても矢を抜く作業は、矢を射つ行為以上に大変な場合もあります。

            それに初心者用のアルミシャフトは柔らかいものが多く、児童が使う低スパインのアルミシャフトは、子供たちが矢を抜いているうちに曲がります。1214のシャフトなどは、それこそ面白いように曲がります。柔らかいシャフトは、曲げないように抜くのが難しいほどです(笑) 特に小学校低学年の児童へのレッスンでは、自分の手が届くか届かないかギリギリの位置に的中した場合は、背伸びして手を伸ばして必死になって自分で抜こうとします。ですからジュニアのレッスンで使う矢は、曲がりと修復を繰り返すことになるのが、指導者としては普通の事なのです。

            アルミシャフトの修正は簡単ですが、危険を伴います。それは、シャフトの曲がりを修正している最中に、シャフトが破断することがあるからです。使い込まれたアルミ矢は、金属疲労を起こしているものもあります。シャフトを両手で持って曲がりを修正しようとしてシャフトが破断して、ザックリ刺さって手に大怪我を負ってしまう人が、毎年何人もいます。修正しようとして力を込めたシャフトが手の中で破断すると、その破断したアルミの断面は、いともたやすく軍手を貫通して、柔らかい自分の手を容赦なく襲います。掌の中の大事な部分を突き刺してしまったり、指の腹側に鋭利なアルミの断面が襲いかかり、右手第二指(人差し指)第二関節内の靭帯を切断してしまった人もいます。そうなったらもうスポーツどころではなく、たちまち日常生活に困難を来たします。靭帯の接合手術と、長きにわたるリハビリ療養生活を送るハメになり、作業療法士の先生に余計な仕事を増やしてしまいます。しかしこれらはすべて、防げる事故なのです。シャフトの曲がり修正は、それだけ危険を孕んだ修理ですので、決して甘く見てはいけません。ですから安易に自分で直そうとせず、曲がってしまった矢は必ず指導者に預けて下さい。

            シャフト修正での事故は意外にも多く、事故を防止して正確に修正するためにアローストレーナーという製品があります。しかしストレーナーでの曲がり修正の原理を知っていれば、ストレーナーがなくてもアルミシャフトの曲がりを修正することができます。梃子(てこ)の原理を使えばいいのです。



            用意するのは、木の板1枚です。カマボコ板では柔らかいので、適当な堅さの木をつかいます。板にドリルで10mm程度の穴をあけ、彫刻刀の丸刀で穴のエッジを少し丸めます。エッジが立った状態だとシャフトが凹んでしまうので、必ずエッジを丸めます。



            シャフトへは、点接触ではなく面接触させてください。板の穴にシャフトを通して板に角度をつけてみると、エッジのどの辺りがシャフトに当たっているかが見えるので、その部分に僅かに丸みを持たせるだけで十分です。



            そしてシャフトをテーブルの上に置いて転がしてみて、テーブルとシャフトとの間での最も大きな隙間が生じる部分を、少しずつ修正していきます。少し曲げるたびにテーブルに転がしてみて、正しく修正できているかを確かめます。慣れればテーブルの上で転がしただけで見当がつくようになりますが、慣れないうちは、板を接触させて修正を行なうシャフトの部分にマジックで印をつけると、もしも間違った部分に力を加えて変形させてしまったような場合でも、すぐに修復することができます。慣れないうちは印をつけないで適当に見当をつけて修正を試みると、曲がりの修正どころか、あらぬ方向にグネグネに曲がったシャフトになってしまいます。指導者であれば慣れないうちは人前での修正は避けて「もしかしたら直らないかも知れないし、割れるかも知れない」と一言付け加えた上で自宅に持ち帰り、じっくりと修正を試みてみましょう。何度か体験しているうちに、50mで正確にゴールドに的中するほどに修正することができるようになります。

            シャフトの修正に木の板を使ってますが、シャフトの滑り防止と、手を保護するためにラバーグリップの軍手か、革製の手袋などを装着して作業を行なって下さい。危険を伴う作業ですので、選手やレッスン受講生は自分で行わず、指導者に任せてください。ここまで言って自分で修正を試みてケガをしても、完全に自己責任です。しかし本当に笑って済ますことができないようなケガを負う人がいますので、自分の身体が大切だと思っている人は、絶対に行なうべきではありません。

            作業中にシャフトが破断しても破片が四散することはありませんが、折れたり割れたりすると、掴んでない側のシャフト半分が瞬間的に自分の方に向かいます。XX75ではそれほど心配はありません(だからと言って安全なワケではない)が、X7は勢いよく破断することがあります。板に力を加えたときは、シャフトが折れた瞬間に自分の身体を襲うことがないように、力の向きにはよく考えて作業を行なって下さい。

            シャフトの表面が劣化してたり、表面にサビが浮いているようなシャフトは修復してはいけません。それに矢同士での衝突による凹みや損傷を受けたシャフトも修復してはいけません。かなりの確率でシャフトが割れます。指導者が曲がりを修復する際はシャフトの表面の状態を正確に見極めて、修理するか処分するか判断してください。

            ■プランジャーの修理

            プランジャーを破損させたという話は、あちらこちらで耳にします。プランジャーは可動する機能部品ですが、プランジャー自体が勝手に壊れることはありません。手入れをすれば、数10万射もの繰り返し使用に耐えうる耐久性があります。チップが磨耗する素材を除いては、手入れを行なっていれば使い続けることができます。

            プランジャー破損は、多くの場合は自身の扱いによるものです。シリンダーの折損や不具合の原因は3つです。シリンダー折れや曲がりは、まずは弓具の転倒。そして、ハンドルに装着したままの状態でケースに収納している場合。ダイヤルを固定しているホーローセット(イモネジ)を締めすぎてシリンダー外側のネジ山を潰してしまい、ダイヤルが動かなくなる場合です。

            プランジャーに使われているホーローセットは、中にはM4やM5などもありますが、多くの場合はM3が使われています。発射の際の振動でホーローセットは緩みます。そのため緩まないように付属の六角レンチで締めるのですが、ここで注意が必要です。六角レンチには使い方があり、持ち手を長く持つか、短く持つかで、ホーローセットに与えるトルクが大きく異なることです。プランジャーには六角レンチが付属していますが、絶対に持ち手を長く持ってホーローセットを締め付けてはいけません。

            M3のホーローセットでの締め付けトルクは驚くほど弱く、1N・mを大きく下回る値です。鋼製であれば0.7N・m、ステンレス製であれば0.44N・mです。ホーローセットの目的は、プランジャーのダイヤルが回ってしまわないようにするための、補助的な固定にあります。そのためホーローセットの先端はくぼみ先になっていて、シリンダー外側のスレッド(ねじ切り)に引っ掛ける構造になっています。ですから緩むからといって締め付けトルクを超える力で締めてしまうと、たとえプレッシャーパッキンが挿入されている、ダイヤルクリックタイプの高価なプランジャーであっても、オーバートルクによってネジ山は簡単に潰れてしまいます。

            多くの選手や愛好家が、六角レンチの短い方をホーローセットに差し込んで、持ち手の長い方をつかんで「ギュッ」と締めてしまうことで、ネジ山を潰してしまっています。それほど取り扱いがシビアであるパーツにも関わらず、その正しい管理の方法を知らない人が多いです。レベルの低いショップでは、ホーローセットの締め付けトルクの数値も知りません。六角レンチの正しい持ちかたも、正確な指の当てかたも知りません。ですから製品を購入するお客さんに、それらの扱いの正しい説明を一切行ないません。通販で購入している人は、なおさらです。シャフトの精度がどうたら、ハンドルの剛性がどうたらと、カタログに書かれているような文言は語るけど、ネジの締めかたの説明もできないのです。トルクレンチを使わずに、手感覚での大体のトルク管理もできないレベルです。とてもメカニックとは呼べないような人ばかりの世界なのです。実態を知ると、それは恐ろしい思いがします。

            シリンダーが完全に折れてしまった場合は直せませんが、弓具を転倒させてシリンダーが変形した場合や、シリンダー外側のスレッドを破壊してしまった場合は、折れてしまわない限りは修理することができます。今回の修理はショップには持ち込まずに私が直接修理したものですが、ダイヤルがシリンダーに完全に固定されて動かなくなったような今回のようなプランジャーは、ショップへ持ち込めば全損扱いを受け、やれ、ハンドルの付属品は弱いとか質が低いとか、次はイイのを買いなさいと言われ、バイターなどの高いプランジャーを買わされてしまうことが多いです。

            ショップがそう言えば、誰もが次は必ず高価なプランジャーを買うことになります。ですから多くのショップでは、こういった面倒クサイ修理は、ほとんどしません。というか、アーチェリーショップの中には、ネジ山が潰れて完全に固着したダイヤルを取り外せないショップもあります。ショップに置いてある工具類を見れば、これまでどんな修理を経験してきたかが一目瞭然です。バイスグリップやウォーターポンププライヤー、スライデイングハンマーすら置いてないショップもあります。何N・mのトルクを加えると、シリンダーが変形するかも知りません。プロショップのプロとは、何のプロなのかを疑うようなショップが多くて困りますが、そんな状態のものでも修理を行い、同時にオーバーホールすることで、可動状態が優れた状態に修復することができるのです。多くの人が、この状態のプランジャーを捨ててしまっています。何とももったいないハナシです。何度も修理を繰り返して、最後までとことん使い切るという日本人の精神は、どこに行ってしまったのでしょうか。



            これはプランジャーの左右を調整するためのダイヤルが動かなくなったものです。ホーローセットを緩めても、ダイヤルは少ししか動きません。少し動かした部分で完全に動きを止めてしまいます。ダイヤルとスレッドの間に浸透性の高いオイルを注入して、バイスグリップでダイヤルを固定して、他のプランジャーから取り外して装着して固定したダイヤルにバイスグリップを固定しても、そこから先はガッチリ固定されてしまい、どの方向にも動かなくなりました。注油しているにも関わらずです。万力でダイヤルを固定してしまうとシリンダーごと潰れて変形してしまうので、事実上人間の力では、工具を使ってもどうにもならない状態を示します。なのでこれはインパクトを使って取り外しました。インパクトの先には自作した特殊な工具を装着して、最大トルクに設定して取り外しを試みます。何度か脱落してプランジャーが勢いよく飛んでいき、アトリエの壁に激突しましたが、少しずつ動いたと思ったらプランジャーのダイヤルは外れ、インパクトは空回りしていました。



            これがダイヤルを取り外したプランジャーのシリンダーです。外側のスレッドがホーローセットが食い込んだことで大きく変形してしまい、ガタガタの状態になっています。ダイヤルさえ取り外すことができれば、スレッドを切り直すことで再びダイヤルを装着することができるようになります。外径用ミルスレッドがあれば簡単に直せますが、ミルスレッドがなくてもヤスリを使ってスレッド表面を整えることができます。そのかわり、神経質さと根気が必要になります。自分の精神力や集中力に自信があるという人は、ぜひどうぞ(笑)



            これでスレッドの切り直しが完了です。ネジ山を潰してしまっているので、じっくり観察すると痕跡が随所に見られますが、ダイヤルを装着するとスムーズに回転するレベルに修復できました。



            スレッド修理を終えたら、部材のオーバーホールです。シリンダー内部を整え、シリンダー内径とピストンを繰り返すチップとの摺動をスムーズにするための当たり調整を行ないます。何を使っているかはナイショですが、意外に身近なものを使って鏡面仕上げの三歩手前(笑)のところまでやります。手作業で根気を試すようなことは、絶対にしません。

            この調整を行なうことで、1000円程度のプランジャーや、今回のようなハンドルに付属してきたプランジャーでもフリクションロスがなくなり、シルキーでスムーズな動きを見せるようになります。市販されている多くの高性能プランジャーでも、ここまでスムーズには動くものは少ないです。バイターに関しては、あれほどの高額なプランジャーにも関わらず動きは芳しくなく、クリアランスはガタガタです。手を加えない限りは、製品出荷状態で使いたいとは思えないレベルです。みんな、そんなものに1万数千円を払って喜んで使っています。シブヤのプランジャーの精度と動きが素晴らしいですが、多くはバイターを目指すのが不思議なところです。こうしてハンドルのオマケとして付属してきたプランジャーであっても、シブヤのプランジャーに匹敵するものに作り上げることができるのです。



            1個数百円の安いプランジャーや、ハンドルに付属するようなプランジャーの中には、シリンダーのスレッドを痛めないためのプレッシャーパッキンが入っているものと、入ってないものがあります。特に海外メーカーの製品では、このあたりが実にアバウトです。ホーローボルトの締め付けトルクを正しく管理できていれば本来は必要のないものですが、プレッシャーパッキンが入ってれば、少々オーバートルクになってもパッキンが変形してスレッドを押し付けるだけなので、スレッドが破壊されることはありません。だからといって「ギュッ」と締め付けたら、ダイヤルは動かなくなってしまいますので、優しく締めてください。

            プレッシャーパッキンは樹脂やビニール製のものが多いですが、タブの裏革として使っているベロア革をポンチで叩いて円く切ったもので十分効果を発揮します。裏革を切り取ったあとに残った端を、このようにして余すことなく使い切ります。このポンチで叩いた円い革に、ごく少量の潤滑油を含ませると、常に動きの良さを保つことができます。潤滑油を含ませた革はスレッドとホーローセットの先端との形状によく馴染んでくれるので、潤滑油を含ませないものよりは少ない力でダイヤルを固定することができます。発射の衝撃と振動で、ホーローセットが緩むことも少なくなります。

            タブ革を使う場合は間違っても、これまで使ってきた、汗と皮脂がしみこんだタブ革を2次利用しないでください。プランジャー内部が腐食してしまい、それこそ分解不可能になってしまいます。金属に塩分は厳禁です。ステンレス製のホーローセットであっても、それほど高価な素材を使っているわけではありませんので、汗が付着するとサビてしまうことが多いです。

            今回のプランジャーの中には、スプリングを調整するための長いホーローセットを固定するホーローセット取り付け部分には、プレッシャーパッキンが入ってましたが、シリンダーのスレッドに対するものは、2つとも入ってませんでした。これはメーカーのミスで入ってなかったのではなく、ホーローセットの仕組みを正しく理解しているメーカーであるから、これで十分と判断しているのです。しかし、こうした製品が使われている実情を見ると、トルク管理についての説明を行なわない販路から購入している以上は、シリンダーのスレッド破損に対する修理依頼はなくならないと考えています。それに、何もわからない初心者の頃にいろいろ詳しく聞いたところで、すべてを完璧に覚えている人も少ないでしょうからね。ですから最初から高額なプランジャーを買う必要などないのです。どうせその性能の素晴らしさを実感する前に、壊してしまうことが多いからです。

            このようにして、捨てられる運命だったプランジャーがオーバーホールされて、最初の性能以上のクリアランスにして持ち主にお返しするので、とても喜んでいただけます。私達を通じてお買い求めになられた受講生の皆さんの弓具は、それらが壊れて機能を果たさなくなり、本当に使えなくなるまでは無償でメンテナンスします。そして次からそのような状態にならないために、その後の扱いについて丁寧に説明をします。(ハンドルやリムが折れたら私では修理できません。適切に扱われたもので保証期間内であれば、メーカーの保証が受けられます)

            多くの機能パーツは、このように何度も修理して使い続けることができるのです。しかも修理が完了するたびに、新品同様の性能を取り戻します。新品以上の性能を得るものもあります。定期的にメンテナンスを行なえば、かなり寿命が長いパーツが多いです。ですから、アーチェリーほど物欲の沸かないスポーツはないのです。※無償修理は最初の購入者のみ。消耗品の破損をのぞく。譲渡品・第三者への貸し出し品・転売品をのぞく。有償無償に関わらず、修理の場合はお預かりすることがあります。

            それにしてもSF社のハンドルには、かなりモノがいいプランジャーがタダで付属してきますね。このプランジャーが付属してきたハンドルは、購入当時の金額は1万3500円でした。バイターのプランジャーを1本買う値段で、プランジャーとマグネチックレストが標準装備されているハンドルが買えるのです。今は少し値上がりしてハンドル1本が1万6500円ですが、それでも価格の整合性がつかないほどの安さです。プランジャーもレストも標準装備しなくてもイイのではないかと思えるほどです。しかし付属しているのなら、使わないテはありません。本当に使えなくなるまで使いきってやればイイのです。扱いに不慣れな最初の頃は、自分の扱いで様々な弓具を壊してしまうものなのです。でも壊してしまってもイイのです。このように簡単に修理ができます。今回のプランジャーの修理もそうです。必ずしも壊したことが悪いのではなくて、このようにして扱いに慣れていき、高価で高性能なパーツを買ったときに困らないための、大切な経験となって活かすことができるのです。ですから弓具に対する初期投資はできるだけ低く抑え、自分のレベルに応じたグレードの製品を揃えることが大切なのです。

            特にプランジャーは、いちどセッティングを出したら、もうほとんど調整機能を触らない人が多いです。完全に分解したことがない人も多いと思います。プランジャーを定期的にオーバーホールなどのメンテナンスを行なう人は、残念ながらほとんどいません。高価なプランジャーが泣いているような、使いっぱなし状態のような人も多いです。プランジャーの動きの悪さや、不具合に気づいてない人も多いです。プランジャーは正しく使えば、常に良好なコンディションで使い続けることができる機能部品です。動きが渋くなってきてから慌てて分解して元の状態に戻せないという目に遭う前に、プランジャーの内部の清掃くらいは、定期的に行なっておくことが大切です。

            大事に使うということは、決して弓具の見た目をピカピカに磨くことではないのです。弓具の小キズを気にするようなものではないのです。はっきり言って外観や美観などは、的中には一切関わりません。その性能を向上させて、それを維持するためのメンテナンスを的確に行なうことが、自分が扱っている弓具の本当の性能を知ることにつながり、確実な的中をもたらすのです♪