新聞に掲載されました

2015.08.07 Friday

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    私たちが行っているアーチェリー指導組織「けいはんな アーチェリー」が、新聞に掲載されました!



    8月2日発刊の朝日新聞南京都版、週間あさすぽ南京都の「わが町のキラ星チーム」に紹介していただきました。ありがとうございます♪



    今回は取材がメディカルチェックの日程で行なわれましたので、関節・スポーツ整形外科部長の四本先生からのメディカルチェックの模様が記事になっています。

    アーチェリーは単純な身体の使い方の繰り返しを、毎回同じ方向に向かって行なうのみという、極めてアスリートレベルの低いスポーツの部類に入ります。しかしどんなに身体を鍛え上げたアスリートでも、身体に間違ったことを覚えさせて繰り返していると、たちまち疲労を蓄積させてしまいます。

    特に、弓の力を支えるために重要な骨格のポジションが適正でなく、骨格を正しいポジションに誘導するための筋肉の使い方が間違っている場合は、正しい身体の使い方ができている人に比べると筋肉の酷使のされかたがひどく、力を支えている身体の各部への負担が極端に大きなものになってしまいます。それを繰り返していると、確実にスポーツ障害を抱えてしまいます。

    アーチェリーはチカラ技ではありませんし、決して痛みや苦しみを伴うものではありません。厳しい鍛錬を積み重ねるようなものでも、やたらと実射を繰り返すものではありません。けいはんなアーチェリーでは正しい身体の使い方をスポーツ医療チームと一体となって学び、スポーツ医療チームにはケガなどの故障の予防から携わってもらい、骨格や筋肉の専門家と一体となって安全で楽しいアーチェリーの指導を行っています。



    スポーツ理学療法士の東先生のコメントを、深く受け止めてください。「がむしゃらにトレーニングを積むのではなく、正しいやりかたで、適切な量というのも大切です」

    アーチェリーは簡単なスポーツであるにも関わらず、何年も練習しているのに大して上手くならない最大の原因は2つです。まずは身体の使い方が正しくないこと。そして正しいケアを行なえない環境での実射本数が多いことです。

    9割以上のほとんどのアーチェリー選手がそうですが、骨格のポジションに誤りがあり、正しくない筋肉を使ったドローイングのアプローチが悪い人がダメな射を繰り返してしまうと、ダメな射を確固たるものにしてしまうという、最悪な状況になってしまっているのです。

    よほどの上級者でもないかぎり、実射の本数を増やしてしまうと身体に異常をきたします。初心者や中級者に一日に100射を超えるような実射をさせるのは、完全に指導者による暴力です。指導者がいないという状況は論外です。指導者なしで上手くなれる人がいたとしたらまさに天才だと思いますが、そんな天才は数万人にひとりです。本人は努力していると思って実射を繰り返しているのですが、それが完全に上達のさまたげになっている人ばかりです。

    レベルの低い指導者は、やたらと射たせるだけロクにケアもしませんので、指導者選びには細心の注意が必要です。指導の初期から実射を繰り返してきた人の多くが故障した肩の痛みに悩まされ、かなりの高確率で肩関節不安定症や、TFCC損傷という事態に陥ってる事すら知らない指導者が多いです。そんな人の何が指導者かと、本当に呆れてしまいますが・・・



    スポーツで痛みを感じたり故障を抱えてしまうのは、その部分をスポーツの動作の繰り返しによって酷使してきたからなので、なかなか治りません。しかしスポーツ障害は、正しいやりかたと適切な量、そしてケアを充実させることで未然に防ぐことができるものです。身体のどこかに痛みや不具合を抱えるようなものは、もはやスポーツとは呼べず、単なる拷問にすぎません。

    とある指導集団で子供が模範実射をしているという動画を見る機会があったのですが、その子は肩甲骨のポジションがムチャクチャで、かなり可哀想な射ち方をされられてました。そこでの先生?が射っている動画もありましたが、肩甲骨が挙上した、かなり残念な身体の使い方だったのにはビックリしました。これが先生?先生が模範を示せなくてどうする?といった感じですが、今の日本のアーチェリー指導界は、そんな先生ばかりです。ですから私たちのアーチェリー指導では、アーチェリーを射つこと以上に、スポーツ医療と一体となって正しい身体の使い方をマスターする事と、身体のコンディショニングを大切にしています。

    指導をしている私であっても、スポーツ整形のドクターとスポーツ理学療法士の先生から診察を受けて、正しい骨格のポジションと、骨格を正しいポジションに誘導させるための正しい筋肉の動作のさせかたに、寸分の狂いもなく模範を示すことができるように常にチェックをしてもらって、リハビリとトレーニングのメニューを組んでもらっているのです。スポーツ医療界からは非常識に思われるようなことを続けている、中途半端な独自の理論にしがみついてる人が多くて、ヘタクソを量産し続けている状態は本当に困りますね。

    百聞は一見にしかずと言われますが、まさにその通りです。いくら口先だけで筋肉の使い方や骨格のポジションについてを語っても、皮下脂肪に覆われて筋肉と骨格の動きを見せることができないレベルの低い指導者からは、背中が語ることなどあり得ないのです(笑) 元一流選手であっても、一流指導者になれない2つの理由は、指導者が常に新しいことを学ぶ姿勢がないこと。指導者が身体の使い方を見せながら、わかりやすく解説できないことです。

    レッスンの際は、骨格を正しいポジションに誘導させる事と、それに必要な筋肉の使い方を見せるために、受講生の前で上半身裸になって見せなければならない場面が多々あります。ですから体脂肪率は常に1ケタ台(10%未満)のアスリート体型を維持しています。体脂肪率が2ケタ台(10%)になると、もう本当に見てもらいたい部分が見えなくなります(それがわかってない指導者は指導者と呼べない・・・)。指導者とは、いま世界で最も優れていることを、他人に教える立場にある人であるはずなのです。遠に現役を退いているので選手よりも当てる必要などありませんが、選手よりも究極に理想的な身体の使い方の手本を示すことができず、理想的な体型を維持できない人間は、本当に大切な事を伝える事などできません。

    それはそうと、入会メンバーが増えてきました。けいはんなアーチェリーではこれまでも女性が多い方でしたが、今年は入会メンバーの半分以上が女性です。アーチェリーは見た目に優雅なスポーツというのもあって、相変わらず女性の人気が高いですね。最近は関東や九州などのように、遠方の方が入会されて、わざわざ学びに通われてる方もいらっしゃいます。

    レッスンの受講をご希望されてる方や、これまで他で受けてきたアーチェリー指導で上達に関する問題を抱えてらっしゃる方、これまでアーチェリーを続けてきて故障を抱えてしまった方などがいらっしゃいましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。

    最近は、小さなお子様にアーチェリーを習わせたいが、最寄りのアーチェリー集団から、受け入れを断られたという相談があって本当にビックリしてしまいます。子供の受け入れを断るということは、単に自分達が楽しみたいだけで、日本のアーチェリーを底辺から支えて普及させる気なんてまったくないのでしょう。そこには小さな子供へのスポーツ指導ができる指導者がいないと言ってるようなものですが、そんな指導集団でいいのか?と思ってしまいます。アーチェリーは小さな子供でも簡単に楽しめるスポーツなのに、とっても残念ですね・・・

    けいはんなアーチェリーでは小学生や未就学児でも入会を受け付けております。私たちはスポーツ理学療法士の先生と一緒になって、発育段階に合わせて個別のトレーニングメニューを組んでいます。アーチェリーは誰でも簡単にできる、楽しいスポーツです。他で断られたからといってアーチェリーをあきらめずに、ぜひ私たちのところにご相談ください。

    弓具のすべてを 見積もり通りに買ってはいけません

    2015.06.10 Wednesday

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      この頃になると、春からアーチェリーを始めた人が自分の弓具をそろえるという話が、よく出てきますね。今回は、これから弓を買う人が注意しなければならない点についてご説明します。

      ■カモがネギ背負って

      良心的でないアーチェリーショップからすると、何も知らない初心者や、上達をあせる中級者をダマくらかすのは、実に簡単です。「どうせだったら最初から、ちゃんとした道具を揃えたほうがいい」とか、「ちゃんとした道具は最低でも15万以上、いい道具は25万」とか、「こっちのほうが、これだけ精度が高い」など言うと、ほぼ全員がショップの言いなりになって、高額な商品をホイホイ買ってくれるからです。初心者や中級者のアーチェリー用品の買い方というのは私たちから見ると、カモが札束抱えて鍋に飛び込む状況と何ら変わる事はありません。

      いい弓具というのは、あなたが正しく扱いきれて、あなたが射てる適正な距離で精確に的中させることができる弓具です。どれだけ機材の性能が高くても、扱いきれないのであれば、それは自分にとっていい弓具ではありません。高ければ最高の弓具か?いえいえ、当てることができないのであれば最低ですよ。

      最初から「ちゃんとした道具」などと言われるものを買ってはいけません。単にショップにカモにされてるだけですし、いきなりそんなものを買ってしまうと、その製品の本当の凄さを自分で発揮させることなど不可能になります。

      初心者が自分の弓具を揃える場合は、絶対に最初からフルセットを揃えてはいけません。自分の上達の進歩に合わせて、そのつど買い足していくのが、上達における鉄則です。

      ■アーチェリー用品の数々

      競技用アーチェリーに必要な弓具類には、どんなものがあるでしょうか?

      )俵馘
      アームガード
      チェストガード
      タブ
      フィンガースリング(ボウスリング)
      ストリング
      ストリンガー

      弓・矢
      ハンドル
      レスト
      プランジャー
      リム


      J箚鑪
      サイト
      センターロッド
      Vバー
      サイドロッド(2本)

      い修梁
      クイーバー(矢入れ)
      クイーバーベルト
      ボウスタンド
      アーチェリーケース

      ■最初に買うもの

      ,蓮△垢戮毒磴辰討發いい任靴腓Α,鬚垢戮涜靴┐討5500円くらいです。これらを最初に購入した初心者が使っているアイテムを見ただけで、どれだけショップに高額な製品を押し付けられているかがわかります。この価格を大幅に上回っている場合は、今のうちに方向性を正しておくべきだと思います。すべて消耗品なので最初から高額な商品を買う必要などまったくありません。特に上級者以外では高額なタブは必要ありません。2000円以内でもタブの革が交換できるタイプのものも多いです。正しい取り掛けをマスターできてない99%の人には、コードバンのタブなど一切必要ありません。

      △悩能蕕帽愼するものは、ハンドルのみです。リムは教習施設の備品の弱いリムを使わせてもらいましょう。弱いリムの備品がない場合は、20ポンドの弱いグラスリムを購入します。引けるからといって、それより強いリムを使ってはいけません。「引ける」と「扱える」は、意味がまったく違います。



      これらのグラスリムは、どれも1セット1万円もしません。正しいステップアップのために、多くのメーカーではとても良心的な価格設定にしてあります。是非ともこういった製品を有効に活用して、少しずつ買い替えていくことで上達への階段を着実に駆け上がってください。初心者がいきなり上級者モデルを購入したり、30ポンドを越えるような高ポンドのリムで練習するなど、あり得ないハナシです。

      良心的ではないショップでは、「将来的にこのくらい引けるようになったほうがいい」というような感じで、いきなり30ポンド以上の高額なカーボンリムを買わせるところも多いです。まず間違いなくフォームを崩し、そう遠くない将来身体に故障を抱える結果を招きます。「このくらい引けるようになったほうがいい」という言葉にダマされずに、このように引きの弱い、安いグラスリムから、じっくりと着実にポンドアップしていく事が大切です。

      最初からカーボンリムを購入するのは、愚の骨頂とも言えます。そんなものを買わされても、長年の期間をかけてじっくりとポンドアップしてきた、まさに熟成を重ねてきた上級者しか使いこなすことなどできません。リムに5倍の金額を払っても、自分が熟成を重ねることもない、促成栽培のヘタクソに化学調味料で味付けしたようなままで練習を続けていたのでは、リムの性能が得点を1%も変えることなどありません。ここに写っている1万円のグラスリムと、この7500円のハンドルでも、70mで優に300点を越える得点を出すことができるのです。

      ハンドルの性能についてはトップレベルの選手以外には特に関係のないハナシになります。70mで330点を出せる選手であっても、その優位性のちがいが、よくわからない人もいます。ですから初心者や中級者にとっては、精度や性能など気にする必要は一切いりません。ですから最初からいいものを買ったとしても、絶対になにもわかりません。上級者になるまでは、2万円以内のハンドルで十分です。高額で高性能な製品を買うのは、せめて30mで330点を下回らないようになってからにしましょう。自分のレベルが及ばないのに、意味もなく欲しがるのもやめましょう。アーチェリーの得点は、機材にお金をつぎ込んでも解決することなどありません。分不相応な弓具を振り回してるのは、自分が思っている以上に無様に見えるものなのです。

      プランジャーやレストなども、最初のころは安いので十分です。ハンドルに標準装備されているモデルもあります。最初から高額なプランジャーを購入しても、扱いが不慣れなうちは、弓を倒して(倒されて)プランジャーのシリンダーを折損させるのが関の山です。1万円を超えるようなプランジャーを買う人は大勢いるのに、自分の身体に一切のお金をかけない人が多いのにもビックリします。

      スタビライザーは、当分は購入してはいけません。もしも買わされてしまったとしても、いきなり装着して練習してはいけません。単にフォームを崩して、自分の成長の限界点を引き下げる事にしかなりません。初心者・中級者と、上級者の間には身体能力に決定的な差があるのです。弓具だけ上級者のマネをしたとしても、自分が上級者になれることなどありません。

      サイトは、それこそトップレベルになるまでは、3000円程度のアルミサイトで十分です。サイトの性能は、的中には関わりはありません。ちなみに近射しかしない初心者のうちは、サイトすら必要ありません。最初からサイトを装着すると必死になってサイトピンを見ようとするので、身体への意識ができなくなる人がほとんどです。

      本当に身体で正しいことができるようになると、スタビライザーとサイトを取り外して30mを実射しても、的から外さないどころか、多くの矢をゴールド付近に的中させることができるようになるのです。何万円もするサイトは、全国大会への出場が視野に入るころになってからでいいのです。全国大会って、何人が出場できるか知ってますか?ちなみに3000円のサイトでも、3万円のサイトでも、出せる得点は同じです(笑)

      矢なんて、それこそ上級者以外は高性能品はムダ金でしょう。50m・30mの合計得点が630点も出せないうちは、アルミの方が当たります。ショップから何を言われようと、初心者のうちは70mや50mを射つことなど、一切考えないで下さい。1年かけて30mが射てるようになればいいので、最初から高額なカーボンの矢など必要ありません。最初は地面を滑走させて落ちてる石に当たって破損したり、的の周囲の木枠に当てて矢を壊してしまう事も多いのです。



      リムの強さを少しずつ上げていく必要があるので、最初に高価なカーボン矢を買うのはバカらしいというものです。ACEに比べたらアルミ矢なんて5分の1程度のネダンです。そもそもアルミ矢なんて、どこのクラブでもスパインの柔らかい矢が、処分に困るほど転がっているでしょう?普通は、そういったのを使わせてもらいながらステップアップをしていくものです。

      あなたが万年中級者でもいいなら好きにすればいいと思いますが、アーチェリーは、取り組みはじめたら誰もがすぐに「もっと上手くなりたい!」と思うようになるスポーツなのです。それがアーチェリーの魅力でもあり、魔力とも言えます。だからみんな、一生懸命になって練習をしています。しかし残念なことにほぼ全員が、その練習は単にムダの積み重ねになってしまっています。弓具の買い方もステップアップのしかたも、ムチャクチャです。自分のこれまでの取り組みを振り返ってみて、本当に上手くなっているのかどうかを考えたらわかるはずです。

      ■初心者が買うものはこれだけ

      最初はハンドルと弱いリム、それにストリング・ストリンガー・ボウスリング(フィンガースリング)・レスト・プランジャー・防具類さえあれば、上達に向けての練習ができます。将来必要になるものは、その時になってから買ってください。間違っても、最初からすべてを揃えてはいけません。

      本当に上手くなりたかったら、良心的でないショップの言いなりになってお金をジャンジャン使わされるのをとにかく回避して、理想的な手順で賢く買い物をしていって下さい。ハイスペックで高級なフラッグシップモデルを買うのは、誰もが認める上級者になってからでいいのです。

      くれぐれも、ローカルなレンジで自分の道具自慢に鼻高々な恥かしい存在にだけは、ならないでください。本当にお願いです。
       

      不必要に高額なアーチェリーケースを買わされないために

      2015.06.07 Sunday

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        ■アローケース 売り切れ続出

        レベルアップに応じて少しずつ道具をそろえ始めた方のなかで、ご要望がある方のためにアローケースを作っています。作ると言っても、近所の○イソーで200円で売っている書類ケースに、スポンジを切って入れるだけの総額250円程度の矢入れです。



        作り方は、いたって簡単です。これとまったく同じものがアーチェリー専用品として高く売られてましたので、こんなバカな話はありません。詳細は過去の記事 アローケース(矢入れ)の製作 をご覧ください。

        ■絶対に必要なものではないが、必ず買わされるのがアーチェリーケース

        アーチェリーの弓具は、多くの方が考えているほど神経質で繊細なものではありません。機材を使うスポーツですが、それらの機材はしょせんは弓矢です。普通に持ち運びをする分には、事故にでも遭わないかぎりは壊れるようなものではありません。というよりも、高額で高性能で取り扱いに細心の注意を払わなければならないようなシロモノを、上級者でもない素人同然の人が扱うべきではないと言った方が正しいでしょうか?いずれにしても、良心的でないショップにダマされている事に気づいたほうがいいでしょうね。

        矢のシャフトには羽根を接着してますので、その羽根の部分が保護されていれば問題はありません。ですから矢さえ何らかの方法で保護することができれば大丈夫です。他の弓具は、それほど過剰に神経質に扱う事もありません。本当に守るべき部分が守られていればいいのです。

        ひとつ断っておきますが、アーチェリーケースはアーチェリーをする人が必ず買わなければならないような、必須の道具ではありません。本当に必要な人は、飛行機を使って海外遠征をするような一部の特別な上級者や、保安の都合上やむを得ない理由などで、必ずハードケースで施錠しなければならないような制約がある場合だけです。それなのに、ショップに行けば必ずといっていいほど、高額なハードケースを買わされます。

        本来必要でない人であっても、全員の客単価を上げようと必死なのはわかりますが、買わされているひとりひとりの状況を鑑みると、あまりにもヒドイと思わざるを得ない場合が多いですね。総額6万程度の弓具を収納するために、3万円前後のケースを買わされているのを、異常と思わない世の中が不思議でたまりません。すべての人が、本当にこれほど高価な道具箱が必要でしょうか?本当に必要に迫られて購入しているのでしょうか?ショップから勧められたから、または見積もりに書かれてたから買ったのではありませんか?

        ■入れば何でもOK!

        アーチェリーケースを買わない場合はどうしたらいい?といった質問も多いですね。まずは矢は上記のようなアローケースに収納すれば、他の弓具はスポーツバッグや、大き目のリュックサックで十分です。スポーツ店の山岳用品コーナーで展示しているラインナップの中からでも、テニスやバドミントン用のバッグやトロリーバッグでも、数千円という安さでも使えるものはたくさんあります。ハンドルやリムなどが入りそうなものをすでにお持ちであれば、単なる道具入れにわざわざお金を出して買う必要もありません。



        こんなバッグ、いくらでもお持ちでしょう。旅行用のバッグでもスポーツバッグでも、何でもいいのです。アーチェリー専用品は総じて、異常に高い価格が設定されているので気をつけなければなりません。良心的でないショップの口車に乗せられてしまうと、何万円も損します。高額なハードケースに何十万円もする高額な弓具を、悦に入って振り回すだけの万年中級者になってしまうよりも、その浮いた何万円かを使って自分の身体へ投資したほうが、よほど上達へ近づくというものです。

        弓具やサイト・スタビライザーなどの補器類を袋に入れてバッグに収め、そこに矢を収納したアローケースを放り込むだけです。このバッグであれば、27インチの矢を収納したアローケースが、この古いバッグの中に丸ごと入ります。長い矢を使う人でも、問題はありません。バッグのファスナーを少しあけて、アローケースが少し飛び出すような格好でも収納と持ち運びに何ら影響はありません。



        ポータブルラゲッジキャリーという、キャスター付きのハンドキャリーがホームセンターで安く売られています。2000円も出せば、かなりいいものが手に入ります。これは1000円くらいで買ったものですが、20年以上使えています。アーチェリーケースのローラーとして使われているローラーブレード用のキャスターを地面に転がすと、周囲の人の注目を集めるほどゴロゴロと音を立てますが、これはとても静粛性に優れています。もちろん自立させることもできます。アーチェリーケースのように、立てかけた際の不安定さもありませんので、電車の中で倒れる心配もありません。



        何よりも便利なのは、アーチェリー用品以外に着替えやタオル、飲み物や食料などを、ひとつに詰め込むことができる事です。アーチェリー専用のハードケースを買ってしまうと、ケースの形に合わないものを、何ひとつ入れることができません。もともとがスポーツバッグなので、肩にかけたり手に持ったりすることができます。バッグなのでハードケースと違って本体そのものが軽いので、駅の長い階段での持ち運びも楽チンです。

        ハンドキャリー自体を取り外してバッグに収納することもできますので、電車の網棚や新幹線の棚で、不必要に他の人のスペースを侵害することもないのです。



        ちなみに、この状態のバッグを自宅の2階からアスファルトの地面に放り投げましたが、ハンドルもリムもサイトも、スタビライザーも矢にも異常はありませんでした。あらゆる衝撃に耐えるとは思いませんし、すべての状況を保障するものではありませんが、アーチェリーの弓具は芸術品でも骨董品でもありません。バカラのグラスのように丁寧に扱うものではありません。多くの人が異常なまでに弓具に対して神経質になりすぎていると思います。

        飛行機を使って遠征するのでなければ、これで十分です。アーチェリー専用のハードケースなんて、全国大会に出場するために、飛行機を使わなければ移動ができない事がわかってからでイイのですよ。

        私はかつて現役時代に年間数十回もの遠征を繰り返してましたが、アーチェリーケースほど不便な道具箱はないと痛感しています。アーチェリーケースが入るコインロッカーなんてほとんどありませんし、荷物一時預かり所でも断られた経験がありますよ。4人でタクシーに乗ってつま恋から駅までタクシーに乗ろうとしたら、後部座席の3人はヒザの上にケースと荷物を乗せた、まるで昔の囚人への拷問さながらの格好で耐えなければなりませんでしたよ。アーチェリー用のハードケースの、どこが便利なものですか。

        アーチェリー用の高価なハードケースが便利だと言うならば、それこそ経験不足もいいところだと思います。良心的でないショップが飛行機で遠征する可能性もないあなたにハードケースを勧めるのは、あなたの顔がお金にしか見えてない証拠ですよ。

        ■番外編

        アーチェリーケースは、ハードケースもソフトケースも、あんなに高いアーチェリー専用品を買う必要はありません。一般的なリュックサックでも、ファスナーを閉じたときにファスナーが開いてしまわないように少し工夫をするだけでいいのです。



        私は一昨年にヒザの手術を受けるまで、ロードバイクで年間2万5000キロ以上を走ってました。カゴのないスポーツサイクルで移動をする人のために、ロードバイクでアーチェリーを運ぶための方法を少し紹介します。

        これは普段から使っているリュックサックです。もちろんアーチェリー専用品ではありません。スポーツサイクル専用でもない、何の変哲もない普通のリュックサックです。弓具一式をリュックに入れて、開口部を両側からファスナーを閉めたら、それが開かないようにファスナーのつまみの穴の両側をヒモで結びます。

        矢はゴム羽根を貼ったカーボン矢なので、羽根の耐久性はバツグンです。ガッシリと束ねても羽根が折れたり取れたりすることもありません。それほど扱いに慎重になる必要もない矢であれば、アローケースなどには入れずに輪ゴムで束ねます。束ねる際は羽根に強いストレスが加わらないように、シャフトのポイント付近にしてください。スピンウィングなどのフィルムヴェインを装着している場合は、アローケースに入れた方が無難です。というよりも、高得点を出せる上級者以外は、扱いが繊細なフィルムヴェインなど、まったく必要ありませんけどね(笑)

        ハードケースでもソフトケースでも、アーチェリー専用品は大きすぎてヘルメットの後頭部に干渉するので、とてもロードバイクで走ることはできません。しかしこれは普通サイズのリュックなので、前傾姿勢で背負っても特に問題もなく運ぶことができます。

        このリュックサックには、これらの弓具一式と、スニーカーと着替えにタオル(サイクルジャージ・レーサーパンツからアーチェリーのユニホームへの着替え。ロードバイク用のシューズからスニーカーへのはきかえが必要になります)、補給用の食料が入っています。補給用の水分はロードバイクのドリンクホルダーに装着してますので、リュックにすら入れる必要がありません。別にロードバイクではなくても、ママチャリでも徒歩でも電車でもバスでも、アーチェリー用品一式をリュックサックに入れて普通に通学(通勤)することができます。これの何が不十分だというのでしょうか。

        皆さんの想像以上に多くの荷物が入りますよ。アーチェリー用品一式を入れたリュックの中に、ノートパソコンとお弁当も一緒に入ります。学生であれば、勉強道具も一緒に入れることができるでしょう。アーチェリーケースの中に、ノートパソコンやお弁当を入れて、自転車に乗って背負うことなど不可能に近いです。

        アーチェリー専用のハードケースは多くの場合、単に移動の足かせにしかなってないと思いますよ。あなたの機動力を奪うその異常に高価な道具箱、本当に必要ですか?

        だいたい、アーチェリーケースを買うのが当然という風潮になっているから、しょっちゅう駅まで車を出して送り迎えをしないといけなくなるんですよ(笑) 自分で背負えるようにしたら、家にあるママチャリに乗って駅まで自分で往復するようになりますよ。雨がふったら、傘をさして自分の足で駅まで往復したらいいんです。急ぎたいなら、走ればいいんです。

        そもそもアーチェリーケースなんて買ってしまうから、いつまでたっても足腰が強くならないんじゃないですか?アーチェリーはお遊戯じゃなくて、れっきとしたスポーツですよ。アーチェリーの愛好者でなくて、競技会に出場する選手であればアスリートでしょう?単に射つだけ?本当にそれで上手くなると信じているのですか?あなたは1日で何万歩、歩いてますか?毎日何分のランニングをしてますか?休憩時間にはどんなことをしていますか?心肺機能が低いままでは、どんなトレーニングをしてもムダなんですよ。荷物ぜんぶ背負ってひと駅手前で降りるような努力もせずに「いつか全国大会に出たい」なんて思っていても、どうせ夢のままで終わるのがオチですからね♪

        スポーツ医療チームによる アーチェリー実射の検証

        2015.05.13 Wednesday

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          先月のスポーツ医療チームのトレーニングでは初心者から上級者まで、アーチェリーを行う人間が正しく骨格を作用させて正確に発射しているかどうかを検証しました。今回は腕と腰に加速度計を装着して重心位置の移動の推移と、ストリングを保持してリリースするまでの間に何が行なわれているかを洗い出しました。



          スーパースローモーションや、静止画のコマを連続してチェックしても、実はほとんど何も知ることができません。しかし加速度計のデータは数値で的確に、どの方向にどう力が加わっているかがわかります。

          まだごく一部しか見てないのですが、引き手の手首に装着した加速度計のデータが非常にユニークです。他でアーチェリーを始めた経験者の全員がそろって、クリッカー位置での引き込みの際に、ものすごく複雑な身体の動きをしているのがわかります。おまけに、クリッカー位置を迎えた直後の指先からストリングを放とうとする際に、身体全体がゆるみ弛緩の射になっていることもわかります。

          さらに興味深いのは発射されて弛緩したあとに、やや時間をおいてからスライディングリリースの動作に入ろうとする、まったく意味のない発射直後の2系統の動作を行なってしまっていることです。これはストリングを放ったあとに、身体の中で保持されていた力が解放されることによる引き手のスライディングではなく、リリースという動作が終わったあとにわざわざ付け加えた、発射の動作に一切の関連を持たない別の動きを行なっているということもわかります。

          この後付けの動作は単に自分の射を修飾しているにすぎず、ストリングを放つまでの間の、間違った身体の使い方を直せているわけではありません。自分の射の欠点やフォームを見た目だけでチェックしてもらっても、それが自分の正確な発射につながるような事は、ほとんどないと言ってもいいでしょう。大切なことは、正しい骨格のポジションと、正しいドローイングのアプローチを最初に学ぶことに尽きます。

          とても書き切れないのでほどほどにしておきますが、腰に装着した加速度計のデータも様々な動作を暴いてくれます。身体の前後左右の筋力のバランスが悪いことで、どんなことが起きているのか。どの部分の柔軟性がとぼしい事で、そのような動きになってしまうのか。下半身の筋力を正しく使えてない事で、こんな事になってしまっている。などなど・・・

          今回来てくださった4人のスポーツ理学療法士の先生からさらに詳しく解析していただいて、参加者全員の個別の状態に合わせたリハビリとトレーニングのメニューを実行していきます。そしてそのレッスンの成果を何度か検証しながら、上達のステップを駆け上がります。回を重ねていくのが楽しくなりますね♪
           

          ラクに早く上達したい人のためのアーチェリー選び その2

          2015.03.02 Monday

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            アーチェリーを本当に上手くなりたいのであれば、上級者になるまでは反応がマイルドな弓具を、弱いものから扱うことが大切です。しかしアーチェリーは驚くほど高いモデルから、大丈夫かと心配になるくらい安いモデルがあり、どれを選んだらいいか判断できない人が多いです。

            それでは今回は、初心者レッスンを受講してきた人がレベルアップを目指すときに、どのような弓具を選んだらいいかを紹介します。

            ■扱いやすい弓具は、こんなにも安い



            これは、初心者が購入する最初の1セットとして理想的です。たまには競技にも出てみたいし、上達してもソコソコ当たる弓具が欲しい、という人にはピッタリです。ここに写っている総額で4万円以内です。



            これらの弓具は性能に問題がないどころか、当たらない理由はどこにも見当たりません。これで十分です。70m36射で300点を出すのがやっと(50m・30mの72射で630点程度)という中級以下の選手には、道具の価格や性能の高さが的中に良い影響を及ぼすことなどありません。当たらないのは弓のせいではなく、機材のスペックを引き出すことができない自分に問題があると考え、本当に正しいことを学びに行きましょう。

            ■急がば回れ

            自分が引ける強さを周囲がスゴイと評価してくれたところで、本当に扱いこなせているのであれば、あなたの矢はすべてゴールドに吸い込まれていき、得点としてあなたを評価しているはずです。

            大きな勘違いをしている人が多いように見受けられますが、アーチェリーはリムの表示ポンドや実質ポンドを競うチカラ比べではありません。それなのに中級者は40ポンド程度の高ポンドを引きたがり、初心者には30ポンドを越えるリムを買わせる傾向が強くて危険です。

            弓具のステップアップを急ぐことは、身体の各部が悲鳴を上げて、故障のドロ沼に転落します。アーチェリーは、疲れや痛みに耐え抜くようなガマン大会ではありません。身体に負担を強いる状態をみんなで作ってしまうと、身体を壊すために練習することになります。

            リムは必ず段階的にポンドアップをしなければなりません。そのためレッスンでは最初の頃は、10ポンドに満たないような引きの弱いリムから始めます(最初は引く練習は、ほんの少ししか行いません)。自分のハンドルを買う段階にきたら弱いリムを借りて、長い年月をかけて段階的にステップアップしていきます。ステップアップに必要なリムを、すべて自分で買い揃える人もいますが、最初からいきなり25万円とか、15万円などの異常なまでの高級品を買わされる事に比べれば大幅に安く済みますし、身体に負担をかけずにレベルアップしていくことができるのです。



            上手くなるまでに4セットのリムを購入するとしても、最初の3セットは、グラスリムを購入します。グラスリムは1セット1万円くらいなので、ステップアップのために買い続けても、3セット買っても3万円もしません。1セット目は20ポンド程度を数ヶ月〜半年程度、2セット目は26ポンド程度を半年程度、3セット目は32ポンドを半年程度というような感じで、ひとりひとりの状態に合わせて、じっくり時間をかけて少しずつ上げていきます。

            身体各部のポジションが決まっておらず、射に必要な正しい身体の使い方をマスターしてない人に、最初からいきなり30ポンドを超えるようなカーボンリムを引かせるのは、愚の骨頂とも言えます。負荷を感じない強度で基礎をマスターし、基礎体力(心肺機能・筋持久力・パワー)を時間をかけて少しずつ高めていきながら、リムの強さを少しずつ上げていかなければ、確実に破綻をきたします。

            初心者が最初にフルセットを揃えてしまうことは、レベルアップの妨げにしかなりません。多くの人がショップが勧めるがままに、不必要に高額なモデルを買い、それがレベルアップを妨げています。たとえお金が余ってて使い道に困っているような人であっても、自分が上達するまでは高性能な製品を買ってはいけないのです。



            これがソコソコ当たると書きましたが、総額4万円の弓具でも70mの的のゴールド(中心の黄色)に正確に当たります。70mで300点アップします。30mであれば340点以上出ます。以前にも紹介しましたが、センターロッド1本の状態で公認試合に臨み、70mの後半に300点アップして入賞しています。試合中にゴールドの中で、他の選手の矢に継ぎ矢をしました。

            高校生や中学生までもが総額25万円もする高額な弓具を買わされてますが、ほとんどの選手がちゃんと当てることができていない状態です。それはステップアップの順番が完全に狂っているからです。全国大会で一桁台に入るようなレベルの選手でもないかぎり、機材に突出した性能は必要ありません。扱いやすい性能ですらキッチリ使いきれないのであれば、高額な製品を使っても当たるようにはなりません。

            最初に30ポンドを超えるようなリムを買わされてるから、ほとんどの人がストリングへの取りかけをマスターできないのです。いきなり30ポンドのようなリムを使わせてしまうから、リリース(発射)の瞬間に体軸がブレる射ち方しかできなくなるのです。そのダメな方法をどれだけ繰り返したところで、当たるようにはなりません。「引ける」と「扱える」という言葉は、アーチェリーにおいて同義語ではありません。

            弓具も練習方法も、すべて正しい順序があるにも関わらず、その最も大切なものを大幅に割愛してしまうから、上手くならないのです。つかんだストリングを腕力で引っぱって顔まで持っていき、上体をのけ反らして必死の形相で射っているようでは、高性能な機材も高ポンドの強いリムも使いこなせるようになりません。

            アーチェリーというスポーツは機材に目をうばわれがちですが、本当に大切なのは道具ではなく自分の身体です。自分の身体をつくることや、スポーツを取り組む事に対して本来必要な事に時間とお金をかけることが大切です。

            繰り返しますが、「急がば回れ」 スポーツが心地よい季節になってきましたが、ステップアップを焦らず、引きの弱いリムで技術を修得していきましょう。